三瀬診療所研修を終えて
石原 康裕


 今回、10月という気候も丁度移り変わり過ごしやすいよい時期にこちらの三瀬診療所で研修をさせて頂きました。研修先がずっと大学病院内であった私にとっては、良い意味でも悪い意味でもカルチャーショックに満ちた毎日でした。
 大学病院では既に患者さんはなんらかの診断が下されているか、少なくとも悪いところを治療しようという目的でこられているため、その社会的背景というものはなかなかみえず、その原因疾患を治療しさえできれば終診となり、それが目標となっているところがありました。実際私たち研修医の間で、○○さんといっても通じない人が、あの○○(病名)の人という言い方をする方が通じたりするような面に大学病院での患者さんの扱い方が表れていたように思います。こちらの診療所では、○○さんと言えば、いつどんな病気をして、どんな家でどんな風に住んであって、サービスはどのくらい何を使っていて、今の悩みは・・・等、その人としての背景が色々と浮かび上がってきて、それは大学病院では決して考えられないことでした。勿論大学病院で同じところを目標にする訳にもいかず、それぞれの役割分担ということでよいのかもしれませんが、少なくとも私たちが、大学病院を離れた患者さんの日ごろの生活、薬の飲み方、医者側からは考えも付かない理由でこちらの意図しない反応を示すことなど、病院を出た後の患者さんとしての先に広がる世界について、特に慢性の生活習慣病の指導などでその患者さんのライフスタイルというものが重要であること、それを認識するきっかけとして、この地域診療を実際に見学させていただくということの意味は非常に大きかったと思います。
 優しくご指導頂いた白浜先生をはじめ、スタッフの方々には本当にお世話になりました。こちらでの経験を貴重なものとして、今後に活かそうと思っています。一ヶ月間本当にありがとうございました。