三瀬診療所実習レポートB 感想   佐賀大学医学部付属病院 研修医 井上 真紀子


2007年9月の1ヶ月間三瀬診療所で研修をさせていただいて、非常に充実した毎日を送れました。

 白浜先生の外来につかせていただき、一般病院ではあまり自分がみなかった(入院患者ではあまりみる機会がなかった)疾患をみる機会があったり、患者さんから質問されたことに上手く答えられずに戸惑ったり、けがの付け替えを毎回させてもらったり、いろいろな経験をしたように思います。毎日のレポートで疑問をもったことなど挙げるので、自分が知らなかった知識を興味をもって調べることができたのも、診療所で研修をさせていただいたおかげだと思っています。来た当初驚いたことは、看護師さんがレントゲンの撮影の準備から血液検査の検体をまわしたりされていたことです。レントゲンのフィルムのサイズの種類も知らなかった自分にとって、診療所は職種を超えた世界に感じました。診療所の患者さんを何回かみるうちに、この方がどういう環境にいらっしゃるのか、どういう訴えが続いているのかなど知っていくと、次に会う時に自然と話ができました。また先生の患者さんへの説明の仕方や相談されたときの先生の対応の仕方など普段はあまり外来に付くことがなかったので、勉強になりました。

 診療所では今まで私が研修をした病院(県病院、大学病院)に比べて、患者さんの訴えを少しでも軽減する治療が求められているように思われました。それは先生と話をすることであったり、点滴を希望されたり、注射を希望されたり様々ですが、患者さんが白浜先生の前で思っていること、して欲しいことを言われるので、そういう面ではいい医師−患者関係があるのだと思います。待ち時間がそれほど長くなく、先生とも話をする時間が他の病院よりもあるのはこの診療所のいいところでもあると思います。

 往診も毎週水曜日に行かせてもらいましたが、患者さんによって置かれている生活環境もさまざまであり、月1回患者さんにお会いし、患者さんの状態を確認することは大事なことだと感じました。私にとっては、三瀬の村を車で走り、みなさんこういうところから診療所に来ているのだなあと三瀬を知る機会でもありました。

 高齢者調整会議にも参加させていただき、三瀬の高齢者の現状や福祉・保健・医療の関わりを知ることができ、非常によかったです。このような小さな村であるからこそ横のつながりができており、一人も高齢者を見捨てない姿勢はすばらしいと思います。私の地元の町でもあったらいいなと思いますが、実際やろうとなると大変なことだろうと想像します。

 シルバーケア三瀬の研修も1ヶ月間で3日間と短かったですが、職員の方々が高齢者のためにいろんなことを考え、工夫しながら仕事をしている姿をみることができました。

 そして訪問介護では一緒に掃除をしたり、洗濯をたたんだり干したりさせてもらって少しはお手伝いができたかと思います。訪問した一人の方は、数年前までは生活はひどく、お風呂に入るのも年に1回ぐらいだったようで、このような生活をしているヒトが今の時代まだいるのかと思ったというヘルパーさんの言葉が印象に残っています。その方も今ではきちんとした身なりをされており、自分のことはたいてい自分でやっているということで、それも保健師さんや福祉のおかげなのだろうと改めて感心させられました。

 白浜先生とお話する時間も結構あったように思います。先生の考え方を聞いたり、三瀬の今後についての考えを聞いたりし、診療も行いながら週末はあちこち全国飛び回ってらっしゃる先生の活動の広さが伝わってきました。先生のように視野を広げ、いろいろなことに興味をもって私も取り組みたいと思います。

無料の巡回バスや無料の流水プールに何度かお世話になりましたが、三瀬には他には真似できないいい所がたくさん残っていると感じます。この1ヶ月間地域医療で三瀬診療所で研修をさせていただいていろんな面で非常に勉強になりました。白浜先生をはじめ、看護師さん、野口先生、シルバーケア三瀬の方々、本当にお世話になりました。ありがとうございました。