◯山村の診療所医師の日記 (5)

このページには毎日の診療や生活で思ったこと考えたことを日記風に残していこうと思います。



10/29 幼児の溺水
私が学会に行く前の日には何か起きるというジンクスは今回もあって、朝8時に消防署より連絡があり幼児の溺水
が発生したとのこと。こちらに赴任してすぐ2歳の溺水がまったく後遺症もなく回復した経験があるので、何とか
今回も助かってくれと祈るような気持ちで、マウスツーマウスをし、水を吐かせ、蘇生をしながら大学の救急外来
へ救急車で急いだのですが、一発も自発心拍は出てくれず、結局亡くなられました。いくつかの悪い偶然が重なっ
て一瞬のすきに風呂好きの子供が風呂にいってしまったようです。
蘇生をしながら、若いお母さんの心情、一緒にいたお婆さんの落胆、その介護を受けているおじいさんの問題など
色々なことが頭に浮かびました。御葬式が終わって、若いお母さんとそのおかあさんがあいさつに来られました。
おばあさんは胃潰瘍の悪化でおじいさんと一緒に入院になりました。ある意味でほっとしました。

10/30〜11/1(筑波生命倫理円卓会議)
筑波大学のメイサー先生が続けられている会議で初めて参加したのですが、今年はその後に国際生命倫理学会が
東京で行われたため、参加者が多く円卓というよりは教室いっぱいの会議でした。
印象的だったのはアメリカから臨床倫理の教育の発表があり、脳死や移植や遺伝子治療などの特別な治療ではなく
日常の患者さんとの接し方、医学生や研修医が指導医と意見を異にした時どのようにしたらよいかなどを語る時間
を作っているというものでした。外国でも同じようなことをしている人がおられて嬉しかったのですが、後で直接
お話を伺うと、2年前の北京での学会で私の発表を聞いて参考にしてやってみたとのことで、さらに嬉しくなり、
今後メールでの症例検討にも参加したいとのことでした。やはり世界に目を向けて仕事をすることは大切なことだ
と思いました。その面からもインターネットは強力な武器です。


発言しているのは私のインターネットにもコメントをくれるイスラエルのLeavittさん



11/3
山口大学の学生さんと小泉先生とのバーベキュー
3日間の予定で山口大学の学生さんが診療所の見学に来てくれました。
ちょうど小泉教授もおられたのでお誘いして楽しい語らいの時でした。
今後もできる限り佐賀医大以外の学生さんの実習希望にもお答えしたいと思っています。


 
実習した学生のアンケート



11/4
突然の胃痛
バーベキューの食べ過ぎか昨晩からもたれていた胃のあたりが、朝から時々キューと痛くなり、これはただごと
ではないと午後の往診が終わってすぐいつも患者さんの内視鏡をお願いしている共立病院の木須先生にたのんで
胃内視鏡をしていただきました。研修医時代にどれくらい大変か飲んでみて以来で、ちょっと飲むのに難儀しま
した。 結果は多発性の発赤と一部浅い潰瘍を伴うAGMLでした。医者の不養生というのでしょうか。この8週間
村の行事と自分の学会出張で土日がないという生活を続けていたのが響いたようです。でも体が危険信号を出し
てオーバーワークを戒めてくれました。おかゆを食べながらペースダウンしていこうと思っています。



11/5
保育園の定期健康診断

こどもたちの健診はたのしいものです。学生さんが保育園にいった時「かおりちゃんのお父さんだ」と園児がとり
囲んできたことが印象的だったと書いていました。たしかに地域医療ではよいお医者さんである前に、この村のよ
き住民であること、良き父親であることが大切なのかも知れません。でもそんな24時間頑張っていると無理が来ま
すよね。潰瘍になったり?いえいえそんなきちんとした父親にはなってませんよね。しっかり子供は肺炎脱水で入
院してしまいましたしね。そんなこともストレスだったのかな?



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白浜雅司
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