◯診療所の症例
このページには診療所の診療で経験した症例の画像を残すものです。
遠隔医療の症例提示、倫理症例の検討のために使おうと思っています。


診療所の症例(1)(突発性発疹、マイコプラズマ肺炎、肺結核、アレルギー性血管炎、腎梗塞、結核、脳梗塞)
診療所の症例(2) (老人性皮膚掻痒症、急性喉頭炎、指の骨折)
診療所の症例(3)(皮疹、皮下出血?口唇のアレルギー?乳幼児嘔吐下痢症の白色便、手足口病)
診療所の症例(4)(マムシ咬傷、インフルエンザワクチンによる薬疹?、蜂窩織炎)
診療所の症例(5)(慢性硬膜下血腫)


正しい予防接種のやり方
小児科臨床1998.増刊号「小児科外来医療の新たな展開」予防接種1441-1446ページに福岡市の下村小児科医院の
下村国寿先生がとてもわかりやすい接種のポイントを書いておられますので一部引用させていただきます。
  
予防接種の正しい接種部位
厚生省の予防接種ガイドラインには接種部位は「原則として上腕伸側」である。
しかし橈骨神経は上腕伸側の中1/3において背側から腹側に斜めに下降するので、この部位での接種は橈骨神経の
損傷を起こす危険性がある。従って接種部位は上腕伸側の上1/3または下1/3が適切である。
(武谷茂「ワクチンの正しい接種部位と方法」小児科臨床、49:639-649、1996)
接種部位を揉むか揉まないか
古くからの問題であるが、なんとなく揉んでいることが多い。筋肉注射の場合は吸収を促進するために揉む必要が
あるが、ワクチンの皮下接種では意味がない。むしろアナフィラキシー反応の抑制の意味では揉まない方が好まし
い。ただしDPTワクチンは局所反応が高頻度に出現するため、局所反応(特に硬結)を少なくするために揉む必要
があるとの報告もあるが、痛まない硬結の存在は児の負担にはならない。筆者の調査では接種部位を揉むことによ
って局所反応(発赤や硬結)の頻度は減少しなかった。一方皮下浅く接種するより深く接種することで、局所反応
は著しく軽減した。
(下村国寿他「 DPTワクチン接種後の局所反応に関する臨床的検討」福岡小児科医報33:35-36、1995)
BCGの接種部位と接種手技
BCGの接種部位は予防接種ガイドラインでは「上腕外側のほぼ中央部」となっている。
肩峰に近いところの接種は皮膚の緊張が高いためまた衣服との摩擦が多いためケロイドを起こしやすいので避ける
べきである。また肘関節付近への接種は、皮下組織が薄く尺骨神経が上腕骨にそって走っているので危険である。
接種手技でもっとも重要なのは、「管針筒を上腕骨に向かって十分強く皮膚面を圧迫することであり、筒についた
鍔(つば)が皮膚に接触する程度、数点の針痕からわずかに接触する程度である。管針筒を指で摘んで押し当てる
よ うな軽い圧迫では不十分であり、管針筒の頭を手掌で押し付けることが大切である。
うまくいくと2日後には右のような針の痕が9本づつ18個できることになる。
予防接種についての相談窓口
予防接種リサーチセンター(045-671-1858)月〜金 午前9:30〜12:00、午後1:00〜4:00


最近のインフルエンザ情報


ゼラチンアレルギーについて
ゼラチンアレルギーについてはそれを問題とする意見とそうではないとする意見があります。
それぞれの根拠をHPに掲示してありますので、必要な方は読んで下さい。
(ゼラチンアレルギーを問題にする意見)
ゼラチンアレルギー(外来小児科学会のページより)
http://city.hokkai.or.jp/~satoshi/agp/vaccine.html
ゼラチンを含有するワクチンによる副反応(小児科学会雑誌より)
http://www.y-min.or.jp/vaccine/geratin.html
(ゼラチンアレルギーはそう問題ではないとする意見)
インフルエンザワクチン全般のQ and A(北里研究所)
http://www.kitasato.or.jp/rcb/qanda/flu_q.html
ゼラチンアレルギー(北里研究所)
http://www.kitasato.or.jp/rcb/qanda/geratin_q.html

この中の、「子ども達が好んで食べる多くの食品,例えばスープ,ヨーグルト,ババロア,グミゼリー,ハム,ソーセージ
などにもゼラチンが含有されており,経口的に腸管を通じて感作されている可能性は十分考えられます.その理由としては,
予防接種を受けなくても,グミ菓子を食べた後アナフィラキシー反応を起こした症例が報告されているからです.」という
ことは問診のチェックの上で役立ちます。

最近 昭和大学医学部臨床病理学教室の木村先生方から全国から集めた5000件の検体を元に年齢別にみた血清ゼラチン特異
的IgE抗体の測定依頼件数と陽性率という調査が発表されました。(以下の表参照)。年齢別の調査で1才をピークに3才
以降ゼラチンアレルギーは減ってくるのです。この調査では21才以上の陽性率は 0%だったとのことです。この原因として
3才以降は離乳食もおわりゼラチンの摂取量が減ること、予防接種もおわること、加齢に伴って免疫能が発達する可能性
などがあげられていました。
少なくとも高齢者には、あまりゼラチンフリーのワクチンが手に入らないとか言わなくても良いのではないでしょうか。

(木村聡ら、検査室からみたゼラチンアレルギー、治療1999.Vol81.No10.p115-117より)



白浜雅司のホームページ(臨床倫理と山村の医師の日常を伝えるページ)にもどる

白浜雅司のページ(山村の医師の日常を伝えるページ)にもどる