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東京大学大学院医学系研究科・医学部 倫理委員会において承認を受けた研究
糖尿病患者に対する簡易感覚・知覚分析装置(Pain Vision)を用いた神経障害診断の有効性の評価(承認番号3498)
  1. 研究課題名
    糖尿病患者に対する簡易感覚・知覚分析装置(Pain Vision)を用いた神経障害診断の有効性の評価
  2. 承認番号,承認日
    平成23年7月4日(承認番号3498)
  3. 内容  
      糖尿病は年々増加しており,これに伴う合併症も増加している.糖尿病による罹患期間が長くなると合併症を併発する割合が上昇する.特に,その代表例が網膜症・腎症・神経症の三大合併症である.この中でも糖尿病性末梢神経障害は,早期に出現し合併頻度の高い合併症である.この糖尿病性末梢神経障害を客観的に評価することは,足の症状の早期発見,糖尿病性壊疽の予防から重要である.
      現在では,末梢神経障害の診断は,自覚症状・腱反射の低下・振動覚低下の有無が用いられているが客観的評価が難しい.一方で,客観的評価である電気生理検査は時間を要し被験者に痛みを与えるために簡便で低侵襲な検査が望まれている.
       本研究に用いる簡易感覚・知覚分析装置(ニプロ Pain Vision)は,神経線維C繊維をほとんど刺激しないため,被験者に痛みを与えることなく測定可能である.装置の使用概要は,測定部位に微弱な電流を流し,被検者が刺激を感じた時点で検査は終了となる.神経に障害等があると閾値は上昇する,従ってこの結果より神経の評価を行う事が出来る.この電流の感覚閾値による評価法は煩雑な操作がなく短時間に客観的評価が得られる.(湯浅 薫)
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