東京大学大学院医学系研究科・医学部 倫理委員会において承認を受けた研究
ステイシアMEBLuxテストMPO-ANCA,ステイシアMEBLuxテストPR3-ANCAの評価(承認番号3333-26)
- 研究課題名
ステイシアMEBLuxテストMPO-ANCA,ステイシアMEBLuxテストPR3-ANCAの評価 - 承認番号,承認日
平成24年1月10日(承認番号3333-26)
- 内容
好中球細胞質抗体(ANCA)は,間接蛍光抗体法(IF法)を用いて全身の血管炎症候を呈した壊死性糸球体腎炎患者症例で初めて報告したヒト好中球細胞質に対するIgG型自己抗体です.このANCAはIF法によりC-ANCAとP-ANCAに分類され,C-ANCAパターンを示す大部分の自己抗体の対応抗原は,好中球顆粒に存在する分子量29kDaのセリンプロテアーゼであるプロテアーゼ3(Proteinase3:PR3)であり,C-ANCAはPR3-ANCAとも呼ばれています.P-ANCAパターンを示す自己抗体の大部分の対応抗原は,好中球細胞質α顆粒中に存在する分子量59kDaと13.5kDaからなるミエロペルオキシダーゼ(Myeloperoxidase:MPO)であることから,P-ANCAはMPO-ANCAとも呼ばれています.
現在のANCA検査は,Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay(ELISA)測定法によるキットが発売されているが,化学発光酵素免疫測定法(CLEIA法)を原理とするステイシアMEBLuxテストMPO-ANCAおよびMEBLuxテストPR3-ANCAテストが開発され,ELISA法より速く結果を求めることができるようなりました.現在「MPO-ANCA,PR3-ANCA」は院外検査にて測定をおこなっていますが,ステイシア(CLEIA法)ステイシアMEBLuxテストMPO-ANCAおよびMEBLPR3-ANCAテストを使用し院内測定にむけて検討を行います.(永友 利津子)