東京大学大学院医学系研究科・医学部 倫理委員会において承認を受けた研究
検査部における新規測定試薬および測定機器の評価(包括申請) LタイプワコーCK-MBmass改良品の性能評価 (承認番号3333-157)
- 研究課題名
全自動血球計数・免疫反応測定装置CelltacG,Celltacα+,CHM-4100の性能評価 (包括申請) - 承認番号,承認日
2019年9月18日(承認番号3333-157)
- 内容
CelltacG:血液疾患を分類するには,末梢血液検査(血球数算定,血液像観察),骨髄検査(骨髄像観察),特殊染色,細胞表面マーカー検査,染色体分析,遺伝子解析,生化学検査,免疫検査,病理学的検査などを行い総合的に鑑別が行われます.
末梢血液検査の血球数算定を行う自動血球計数器で,測定原理がフローサイトメトリー法の場合,血液細胞の散布図(スキャッタグラム)や粒度分布図(ヒストグラム)が作成されます.このスキャッタグラムやヒストグラムに急性骨髄性白血病,急性リンパ性白血病,悪性リンパ腫といった種々の血液疾患で特徴的なパターンが示されれば血液検査の段階である程度の血液疾患が分類可能と考えられます.本研究では,日常の臨床検査に依頼された残余全血検体を用いて,全自動血球計数器CelltacGの性能評価および血液細胞のスキャッタグラムおよびヒストグラムの血液疾患鑑別への応用に関する検討を行います.
Celltacα+:全自動血球計数・免疫反応測定装置Celltacα+は,血球細胞計測・白血球分類に加えてラテックス凝集免疫比濁法によりCRPおよびHbA1cの測定も可能となっています.本研究では,日常の臨床検査に依頼された残余全血検体を用いて,血球細胞計測・白血球分類の性能評価の他,HbA1c計測における異常ヘモグロビンの影響について検討を行い,全自動血球計数・免疫反応測定装置Celltacα+の性能評価を行います.
Celltac Chemi:臨床化学分析装置Celltac Chemiは,ラテックス凝集免疫比濁法によりCRPおよびHbA1cの測定が可能で,迅速かつ簡便なPOCT対応装置となっています.本研究では,日常の臨床検査に依頼された残余全血検体を用いて,HbA1c計測における異常ヘモグロビンの影響について検討を行います.(増戸 梨恵)