東京大学大学院医学系研究科・医学部 倫理委員会において承認を受けた研究
TP抗体測定試薬「アーキテクト®・TPAb」改良試薬の性能評価(承認番号3333-105)
- 研究課題名
TP抗体測定試薬「アーキテクト®・TPAb」改良試薬の性能評価 - 承認番号,承認日
平成28年3月7日(承認番号3333-105)
- 内容
Treponema Pallidum(TP)は性感染症である梅毒の病原体です.梅毒の免疫学的検査法は,カルジオライピンに対する抗体を検出する脂質抗体検査と病原体であるTPに対する抗体を調べるTP抗体検査があります.現在TP抗体の検査方法には,TPHA,FTA-ABS法,イムのクロマトグラフィー法,CLEIA等があり,特異性・感度共に優れた方法として広く普及しています.アボット社より販売されておりますTP抗体測定試薬「アーキテクト®・TPAb」は,化学発光免疫測定法を原理とした方法です.今回,現行試薬で問題となっていた非特異反応による偽陽性を改善する目的で,特異性を改良した試薬が開発されました.本研究では,過去に当院で検査を実施された患者の残余検体を用い,ARCHITECT® アナライザーi2000およびARCHITECT® アナライザーi 1000を使用してTP抗体の現行試薬と改良試薬の比較検討を行うことを目的として研究を行います.
本研究では,臨床残余検体を用いて本試薬と他法との比較,相関,一致率および基本的性能の評価を実施します.使用する検体は,どなたのものか判別できず(連結不可能匿名化),個人情報が明らかになることはありませんことを申し添えます.(保田 奈緒美)