HbA1c微量血液測定器(A1c GEAR)の評価（承認番号3303）

東京大学大学院医学系研究科・医学部倫理委員会において承認を受けた研究

研究課題名
HbA1c微量血液測定器(A1c GEAR)の評価
承認番号，承認日
平成22年12月20日（承認番号3303）
内容　
　　糖尿病は初期のうちは自覚症状が乏しいが，発見が遅れると深刻な合併症が起こる．早期発見ができれば，医療費抑制につがなるため，症状がなくても血液検査を行い，病態の把握をすることは重要でとされている．糖尿病の診断には，採血して血糖値を測ることが検査の基本であるが，血糖検査でわかるのは検査をした時点での血糖値である．血糖値は食事や運動，ストレスなどによって大きく変動するため，ある一定期間の血糖コントロール状態をあらわす指標としてHbA1cという検査が重要である．HbA1cは，慢性の高血糖状態をよりよく反映する指標として有用であることから，最近の糖尿病診断基準として取りあげられた．このHbA1cに関して，コンパクトな卓上型でHbA1cの測定可能な機器「A1cGEAR S」が開発されており，簡単に検査を行うことができることから，一般病院やどこでも検査することが可能となることが期待されている．私たちは今回，この機械で測定するHbA1cが，いままでの病院で行う臨床検査法と比較して，きちんと測定できているか性能評価を行う予定である．（永友利津子）