東京大学大学院医学系研究科・医学部 倫理委員会において承認を受けた研究
各種APTT試薬の基礎的検討(承認番号2854)
- 研究課題名
各種APTT試薬の基礎的検討 - 承認番号,承認日
平成22年1月25日(承認番号2854)
- 内容
血栓止血検査における活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)は,内因系凝固因子のスクリーニング検査や,出血性素因,あるいは抗リン脂質抗体症候群の1つであるループスアンチコアグラント(LA)を主とした血栓性素因などの検査に用いられる重要な検査である.市販APTT試薬は種々の測定機器にあった活性化剤と,リン脂質により調製されている.しかし,この組成の違いにより検査結果の差異を生じ標準化が困難となっているのが現状である.
本研究では,各種APTT試薬を用いて, LA,ヘパリン,凝固因子欠損などの各種検体に対する反応性より各試薬の特徴を確認し, APTT標準化に向けた臨床における有用性を検討する予定である.
使用する検体は,研究協力が得られた健常者ボランティア検体(20-60歳,性別は問わず)と,外来・入院中の患者の臨床検体として提出され,凝固検査施行後の患者検体(残検体)である.(菅野 信子)