各種PT試薬の基礎的検討（承認番号2727）

東京大学大学院医学系研究科・医学部倫理委員会において承認を受けた研究

研究課題名
各種PT試薬の基礎的検討
承認番号，承認日
平成21年9月28日（承認番号2727）
内容
　　血栓止血検査におけるプロトロンビン（PT）時間は，外因系凝固能異常を検出するスクリーニング検査や経口抗凝固療法のモニタリング，肝疾患の重症度判定などに用いられる重要な検査である．しかし，その測定原理や試薬特性のちがいによる施設間差の発生が以前から問題となっている．そのため，どこで検査しても同じ結果が得られるようにPT試薬の標準化が行われている．このためにWHO国際標準試薬に対する各PT試薬の相対感度（international sensitivity index, ISI）が使われているが，これまでの様々な検討からISI値1.0により近い試薬を用いることが推奨されつつある．我々の施設においても，他施設との検査結果のずれが生じないように，推奨されている試薬の使用を考えている．
　　本研究では，1.0により近いISI値の遺伝子組換え型PT試薬を中心に，各種PT試薬について基礎的な検討を行い，今後当院での検査法としての有用性を確認する予定である．(菅野信子)