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東京大学大学院医学系研究科・医学部 倫理委員会において承認を受けた研究
EDTA 依存性偽性血小板減少症の病態解明(承認番号2022363NIe)
  1. 研究課題名
    EDTA 依存性偽性血小板減少症の病態解明
  2. 承認番号,承認日
    2023年3月11日(承認番号2022363NIe)
  3. 内容
     一般的に血液が血管外に晒された場合、時間経過と供に凝固してゆく性質を有しています。血液 一般検査に用いる採血管には、血液が凝固して血球計数装置で測定不能になってしまうことを防ぐため、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)という抗凝固剤が添加されています。EDTA 依存性偽性血小 板減少症(EDTA-PTCP、以下 PTCP)とは、抗凝固剤であるEDTA が原因で血小板の凝集をきたす現象のことをいい、健常者を含めおよそ 1,000 人に 1 人の頻度で見られるとされています。これにより、 正確な血小板数の測定が困難となるため、適切に対応されなければ誤診や不必要な検査あるいは不 要な治療につながる可能性を有しています。そこで、不正確な血小板数測定を防ぐための方法が多数報告されており、国内においては 1997 年に東京大学の Sakurai らによってアミノグリコシド系 抗生剤のカナマイシンに凝集抑制効果があることが発見されました。しかし、凝集機序やカナマイ シンによる凝集抑制の機序についての研究報告は多くなく、未だに不明な点も残されています。よって、我々が取り組もうとしている研究は臨床検査学の発展につながるものであり、また凝集機序や抑制機序が明らかになればより効果的な新たな凝集抑制剤の発見につながる可能性があると考えオプトアウト (C)2016 Shiga University of Medical Science Research Ethics Committee. Ver.4.0 2022.4.1 られます。
     本研究では、患者さんの検査に用いた血漿または血清検体の残余検体を用い、フローサイトメトリーと免疫沈降法、ウエスタンブロッティング等の手法を用いて、カナマイシン不応性と PTCP 関連 抗体のアイソタイプとの関連性を明らかにすること、およびカナマイシンの凝集抑制機序を解明することを目的とします。 本研究は、滋賀医科大学医学部附属病院を中心に、東京大学医学部附属病院および大阪大学と協力して行う多施設共同研究です。 
  4. 東京大学医学部附属病院検査部 常名 政弘
    滋賀医科大学医学部附属病院 検査部 中西 良太

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