東京大学大学院医学系研究科・医学部 倫理委員会において承認を受けた研究
検査部における新規測定試薬および測定機器の評価(包括的申請)新型コロナウイルス抗体検査の臨床検体を用いた性能評価(追加申請審査番号2019300NI-3)
- 研究課題名
検査部における新規測定試薬および測定機器の評価(包括的申請)新型コロナウイルス抗体検査の臨床検体を用いた性能評価 - 承認番号,承認日
2020年4月21日(追加申請審査番号2019300NI-3)
- 内容
東京大学医学部附属病院検査部では,日常診療の質向上を目的として,臨床床検査法の開発・改良や異常値が発生する機序の解明など,さまざまな研究を行っております.この研究活動の基礎となるのが,臨床検査を終了した残余検体・検査記録(診療記録等含む)の再利用です.残余検体・検査記録(診療記録等含む)の再利用に当たっては「臨床検査を終了した残余検体(既存試料)の業務,教育,研究のための使用について−日本臨床検査医学会の見解2017年改訂」を遵守して行うことが,包括的申請として承認されています(審査番号2019300NI).現在全世界的な問題となっております新型コロナウイルス感染症の診断は,PCR検査にて行われています.しかしながら,PCR検査は,感度が不十分であること,また検体採取において採取者がウイルスに暴露される可能性が懸念されており,PCR検査に次ぐ資料22相補的な検査の開発が求められている.現在,MBL社にてコロナウイルス抗原に対するIgM抗体価,IgG抗体価を測定する機器・試薬(YHLO iFlash-SARS-CoV-2 IgG kit, YHLO iFlash-SARS-CoV-2 IgM kit という測定キットを用いてiFlash3000という機器で測定します)が開発されています.本研究では,この試薬の臨床検体を用いた性能評価を行います.また,抗体検査は被検者の新型コロナウイルスに対する免疫能の確認という目的でも期待されています.全自動総合血学分析装置Alinity hgは電気抵抵抗法やフローサイトメトリー法,レーザ誘起蛍光法を原理とした血球測定装置です.
本研究では,日常の臨床検査に依頼された残余全血検体を用い,全自動総合血学分析装置Alinity hgの有用性の評価ならびに症例解析(症例集作製を含む)を検討することを目的とします.
【問い合わせ先】東京大学医学部附属病院 検査部・准教授/副部長 蔵野 信 住所:東京都文京区本郷7−3−1 電話:03-3815-5411