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各検査室の紹介
血液形態検査

I.検査室の紹介

 構成人数:8〜9名(取得資格:認定血液検査技師,日本サイトメトリー技術者,骨髄検査技師,二級臨床検査士(血液学),緊急臨床検査士,遺伝子分析科学認定士初級)

  血液形態検査室では,血算(白血球数,赤血球数,血小板数,血色素濃度,ヘマトクリット値),血液像(白血球分類,赤血球形態,血小板形態),造血の指標となる網赤血球数比率,溶血性貧血の鑑別に重要な赤血球抵抗試験,血液疾患,特に造血器悪性腫瘍を疑った場合に施行される骨髄検査,特殊染色,細胞の起原を決定するためのフロ−サイトメトリ−による細胞表面抗原の解析等を行っています.
  血算の依頼件数は,2004年は約5,000件/週,2007年は約6,000件/週,2014年9月現在は約7,000件/週と年々増加傾向にあります.血液像は自動血球分析装置の結果を確認し,異常があった場合には血液塗抹標本を作製し,目視法にて細胞の分類を行って報告しています.骨髄検査は,骨髄有核細胞数,巨核球数の算定とともに骨髄像の報告書を作成しています.これに加えて必要に応じて特殊染色を行い,急性白血病のFAB分類とWHO分類による病型分類を併せて行い報告しています.細胞表面抗原解析は,急性白血病の細胞系統分類を目的とした測定に加えて,溶血性貧血の鑑別診断や骨髄異形成症候群,再生不良性貧血の治療に重要なPNH(発作性夜間ヘモグロビン尿症)型血球検査,感染症におけるリンパ球サブセット検査(ヘルパ−T細胞,サプレッサ−T細胞の比率),造血器幹細胞移植に用いる幹細胞採取時のCD34陽性細胞比率の迅速検査も行っています.
  病院内検査室のメリットを生かすために,臨床支援の一環として,白血病患者の緊急入院時には,骨髄検査・細胞表面抗原解析を夜間・休日にも施行できる体制を整えています.
  血液検査,特に血球の分類は人の目による作業であるため,適切な指導者のもと経験を積むことが非常に重要です.当検査室はISO 15189認定を取得し,品質マネ−ジメントシステムを導入し,検査の標準化を目指して内部監査を定期的に実施しています.加えて,検査部職員の教育にも重点をおき,定期的な勉強会を行うとともに,日本検査血液学会等の認定資格も積極的に取得しています.さらに質の高い検査サ−ビスを提供できるように継続的な改善,努力を続けています.


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