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*医者(研修医含め)は労働者◎!管理者×


ここでいう医者は「勤務医(研修医含め)」のことであり、開業医のことではない。

*労働基準法における管理者(管理監督者)とは

管理者とは労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者の意であるが、名称に
捉われずに出社、退社等ついて厳格な制限を受けない者について実態的に判断すべきものとされている。病
院によっては、医師を全員管理職としたり、医長の肩書きをつけたりしている所もあるが、それだけで労働
時間、休憩、休日等の適用が除外されるものではない。

管理職と管理監督者はまったくの別物である。管理職だとしても、実態が労働者であることは多々ある。
肩書きをつけたら残業代はないよ、といって人件費を節約しようとすることは裁判で違法とされてきている。

また、病院管理者の定義に関しては、
1.
http://d.hatena.ne.jp/tadano-ry/20071120#1195540373
2.http://d.hatena.ne.jp/tadano-ry/20071121 1の続き
にも詳しく議論されています。

私の解釈でも、以下と結論しました。

管理監督者の定義の解釈は相当厳格に行われており、
会社内のあるカテゴリーのすべてを掌握するほどの権限がないと司法上は管理監督者と見なされない


管理者の用件は全て満たすことが必要。一つでも含まない、又は従業員の用件を1つでも満たすときは管理者ではなく従業員となる。

*管理監督者の用件

・勤務時間について一切拘束をうけず、自らの労働時間を自分の意のままに行いうる
・部下の人事及びその考課の仕事に関与する
・会社の機密事項に関与した機会がある
・経営者と一体となって会社経営を左右するような仕組みに携わること
・役職手当は従来の時間外手当よりも多くなければならない
・時間外勤務には他人の許可を要しない
・管理者としての社内資格を有している
・管理職の経験があり、報奨金の支給を受けている
・事実上の管理職として、支店の経営や労務管理も任されている
・会社内の全社員の労務管理をしている

*従業員(管理監督者でない者)

・たとえある程度重要な職務を任されていても勤務時間の拘束があれば管理監督者ではないこと
・仕事の内容に、いわゆる「現場」仕事が含まれていれば管理監督者ではないこと
・原告が従業員の労務管理等について何らかの権限を与えられていない
自身が厳格な勤怠管理を受けている
・会社に対する重要な決定を行えず、そのための指示権限もない

*両者の区別に関係ないもの

・役職手当が支給されている
・休暇取得や勤務時間等について多少の優遇措置が採られている

*補足:役職手当に関して

・地位の昇進に伴う役職手当の増額は、通常は職責の増大によるも
・昇進で監督管理者になる場合でない限り、時間外勤務に対する割増賃金の趣旨を含むものではない
・役職手当に時間外勤務手当を含める趣旨であったとしても、そのうちの時間外勤務手当相当部分または割増賃金相当部分を区別しなければならない

つまり、「役職手当に残業代がみなしで入っている」ということは違法ということである。

結果として、医者は全て管理者などどして、時間外労働を無制限にやらせるのはまったく違法!
まあ、「やらせている」時点で管理者ではないですが。

また、医者は聖職者として「自主的」にやっているのだ!という理論を出されても、呼び出しに拒否も出来なければ、自宅待機(命令)、拒否時の制裁(賃金、環境含み)を背景に感じられる、などいくらでも否定できる。そもそも「自主的」と決め付けられている時点でそれは命令・使役の範疇だろう。仮にそれ一つが◎だとしても、それ1つの用件を満たしただけで管理者には決してならないのは上記に説明したとおり。

最後に、「勤務」医という名称自体も、従者の意を含むのだから、管理者であるはずがないだろうに・・・と思います。



2007.12.18 記載