「臨床神経生理技術講習会・東京」は、日本臨床神経生理学会の認定制度が始まり、学会認定医と認定技術師が誕生したことをきっかけに、その生涯教育を支援することを目的に2005年に発足しました。病院勤務の臨床検査技師も参加しやすいように、毎年1回夏休みの時期に東京医科歯科大学を会場に開催しています。ベーシック・コース、睡眠検査コース、脳波検査実地コース、神経伝導検査実地コースの4つのコースそれぞれが50名程度の参加者をつのって実施しています。ベーシック・コースは臨床神経生理学の基本的な知識から最新のトピックスまで、幅広い分野の講演と質疑応答を行います。睡眠検査、脳波検査、神経伝導検査の各実地コースは、翌日からの臨床に役立つような実践的な知識と手技の修得を目標としています。いずれのコースも、日本臨床神経生理学会認定医の更新、認定技術師の申請あるいは更新のクレジットになります。また、睡眠検査コースにつきましては、今年からAmerican Association of Sleep Technologists(AAST)の継続教育クレジット(CEC)プログラムとして認可されましたので、RPSGTの資格をもつ人にとっても有用と思います。
  臨床神経生理検査は中枢神経・末梢神経・筋の病態診断に必須で、新しい検査機器や技術が次々に開発され、豊富な知見が蓄積されつつあります。臨床神経生理検査に携わる認定医・認定技術師が発展しつつある技術のup-to-dateな情報を交換し、生涯教育の場を提供する意義は大きいと考えています。新たに臨床神経生理検査技術を学ぼうとする初心者にとっても貴重な教育の機会と考えます。本講習会は参加者のご協力と、世話人のボランティア精神で運営されており、学会認定医・認定技術師だけでなく多くの人に有効に利用していただければ幸いです。



                              平成22年吉日
                              「臨床神経生理技術講習会・東京」
                              代表 松浦雅人