遠隔栄養サポート分科会講演会

栄養ケアマネジメントの今後と遠隔医療への展開

近年サプリメントの普及など,個人の栄養に関する関心は高まってきております.また,厚生労働省は2年後にメタボリックシンドロームの1次予防の保険導入を予定しており,栄養指導・栄養療法は健康維持の重要な部分を占めるようになって来ました.しかしながら現状では,健康人が医学的根拠に基づいた栄養指導・栄養療法を受ける機会は少なく,漠然とサプリメントや栄養が摂取されることがあります.また,メタボリックシンドロームに対しての栄養指導は,現体制では管理栄養士の業務負担が起こり,どの程度関われるかが問題になると思われます.
現在IT技術が飛躍し,携帯電話・メールなどを用いた遠隔地間での情報の共有が簡単に行えるようになって来ました.栄養指導・栄養療法で不足する指導的人材をカバーするための一案として,IT技術を用いた遠隔医療の活用があげられます.インターネット栄養管理プログラムで個人の栄養状態を把握したり,インターネットテレビ会議を用いて栄養指導を行うなど,すでに実用レベルに達しています.これらのツールを用いることで栄養情報を病診連携で共有したり,多地点での同時栄養指導などの可能性は広がってまいります.
この度,日本遠隔医療学会 遠隔栄養サポート分科会講演会を下記の内容で開催いたします.実際の使用例を報告いたしますので,遠隔医療がすでに身近なものでありITで栄養サポートが変わることを感じていただければ幸いです.

日時:平成18年7月8日(土)午後2時-5時
会場:国立がんセンター中央病院 研究所セミナールーム
定員:120名(資料代500円)

製品紹介:メディカルフーズ アノム
 大塚製薬工場 学術部

特別講演:栄養ケアマネジメントの今後の展開
 司会:国立がんセンター研究所 疾病ゲノムセンター 水島 洋
 講師:社団法人日本栄養士会 
全国福祉栄養士協議会 協議会長 政安 静子 

遠隔栄養シンポジウム
司会:利根中央病院 NST 遠隔医療開発支援センター 郡 隆之
1.コミュニケーションツールとしてのIT利用
群馬大学大学院医学系研究科病態病理学分野 神谷 誠
2.遠隔栄養サポートシステム(e-Nutrition system)
利根中央病院 NST 遠隔医療開発支援センター 郡 隆之
3.e-Nutrion systemを使用したサプリメント摂取指導
群馬大学医学部附属病院病理部  新井 桃子
4.e-nutrition systemの臨床応用とその実際
   高崎健康福祉大学 健康福祉学部・健康栄養学科 菅野 渉平

共催:日本遠隔医療学会、大塚製薬工場