総会長挨拶

第54回日本腎臓学会学術総会開催にあたって

第54回日本腎臓学会学術総会 総会長 佐々木 成(東京医科歯科大学医歯学総合研究科腎臓内科学教授) 伝統ある日本腎臓学会の第54回学術総会の総会長を務めさせて頂くことを大変光栄に思っております。第56回日本透析医学会学術総会と合同でJapan Kidney Weekとして共通テーマ「挑戦する腎臓学、変革する透析医学」を掲げての開催となります。より多くの人に興味を持ってご参加頂けるのではないかと期待しています。日本腎臓学会学術総会は前回より学会主導となり、学会のプログラム委員会・実務委員会が主体となってプログラム、そして企画を進めて参りました。
 テーマの「挑戦する腎臓学」は、最近の若手医師は目の前の決められたこと、言われたことをこなすだけで新しいことに挑戦しない、海外留学にも積極的でない、そのような安易に流れる風潮を少しでも変えたいと思って決めさせていただきました。会長講演でもこの趣旨に従って自分のささやかな経験を踏まえて挑戦の大切さを述べさせていただきます。総会長主導企画として挑戦シリーズと銘打ち、基礎研究の分野で世界の最先端に立ち挑戦を続けておられる3名の研究者に若者を鼓舞し、そして科学の面白さを伝える話をして頂くことにしました。挑戦する気持ち、そしてそれを続けていくことの大切さが若い人たちに伝わることを期待しています。
 プログラムのハイライトとしては、3名と1名の海外の著名な研究者をそれぞれ招請講演と特別講演としてお呼びし、最新の研究成果をご講演頂きます。また教育講演では、腎臓と関連が深く診療において密に連携を行っている領域(膠原病、糖尿病、高血圧、血液疾患、血管内治療)の先生に、最近の治療の進歩についてまとめてお話していただきます。会場にゆったり座り世界のそして日本の最先端の研究・診療の動向を楽しんでいただけたら幸いです。
 総会長主導企画として、IgA腎症の治療に関するシンポジウムを企画しました。頻度の多い疾患に対して学会としてきちんとした議論が必要であると考えたからです。サイエンティフィックな討議が進むことを期待しています。同様にCKD診療ガイドラインに関するシンポジウムも企画させていただきました。昨年出版されましたこのガイドラインの評価、そして改訂を行う際の課題などについて議論頂く予定です。
 日本透析医学会との共催企画、若手のためのプログラム、アジアとの国際交流など他にも多くのプログラムが開催されます。気候のよい6月の横浜の地に多くの方が集い、学び、議論し、交流を深め、参加者のそして腎臓学の明日の挑戦につながること願っています。

平成22年12月吉日

第54回日本腎臓学会学術総会 総会長
東京医科歯科大学医歯学総合研究科腎臓内科学教授
佐々木 成