日本マイコプラズマ学会

 

日本マイコプラズマ学会 理事長ご挨拶

日本マイコプラズマ学会理事長の写真

このたび、神谷茂前理事長の後任として、2015年4月1日より日本マイコプラズマ学会理事長を拝命いたしました。歴史ある本学会の理事長としての責任の重さを強く感じているところです。
本学会は、1974年の第1回マイコプラズマ研究会の開催を礎とし、その後8年間の研究会としての活動後、1982年5月に第9回マイコプラズマ研究会より日本マイコプラズマ学会に名称が変更され、現在に至っております。

さて、本学会の目的はマイコプラズマ等によって惹起されるヒト、動物、植物、昆虫等の病気に関する基礎的、応用的研究を行い、学問の発展に寄与すると謳っています。即ち、医歯薬科に加えて農学部、理学部等のバックグランドを持った研究者が一堂に会して、マイコプラズマの基礎から応用的研究成果について、自由に討議できるような学会を目指しておられたことが分かります。事実、現在、マイコプラズマを研究する異なったバックグランドを有する研究者が日本各地より例年開催される学術集会に多数参加されておられます。その学会活動の成果として、平成26年8月には、肺炎マイコプラズマ肺炎に対する治療指針を発表し、臨床の場へ成果を還元できたと思います。一方、基礎的な分野においても、植物マイコプラズマ、マイコプラズマの基礎的な動態解析等の国際的に評価の高い素晴らしい研究成果がございます。また、学会活動は日本国内に限らず、アジアマイコプラズマ学会、および国際マイコプラズマ学会(IOM)の研究者と交流しながら、マイコプラズマ研究の発展に寄与いたしております。

ところで、近年の社会状況の変化に伴い、研究活動のアウトカムを求める傾向、つまり成果が如何に社会へ効果をもたらすかを一層重視するようになってきたと思います。確かに各研究機関、および国の公的研究費等を使いながら仕事をしている以上、その成果を社会へ還元する義務が研究者には課せられています。しかし、過度に実利的成果を求められると本来のサイエンスを前進させる知的好奇心が低下するのではないかと危惧いたします。基礎的な新しい発見なしには、ブレークスルーは生まれてこないことは過去のノーベル賞等の事例からも明らかです。基礎的な研究成果を大切にしながら、一方で社会へ還元できるアウトカムを生み出すことが本学会では可能であろうと思います。
 実際、それが本学会の特徴であり、強みであろうと思います。是非ともそのような特徴を引き続き発展させてまいりたいと思います。

最後に、理事長として今後とも日本マイコプラズマ学会の益々の発展に貢献できるよう、会員の皆様方のご意見をくみ上げながら、3年間の運営に携わって参りたいと思います。会員の皆様方のご理解とご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。

日本マイコプラズマ学会
理事長  桑野 剛一