ご挨拶

 この度は,第12回日本間脳下垂体腫瘍学会にご参加いただき,ありがとうございます.
 主題として5件選びました.
@「プロラクチノーマの治療」:パーロデルを中心とする薬物療法を第一選択とする考えが中心になってきておりますが,薬物の有効率,効果発現までの期間,寛解例の投与期間,など抗腫瘍薬評価基準に沿った論議が必要です.一方で,手術適応となるプロラクチノーマの基準も必要です.活発な討論を期待しております.
A「神経下垂体部germ cell tumorの病態」:胚細胞腫瘍そのものが多彩な組織像と病態を示す腫瘍であり,神経下垂体部に発生した場合は複雑な内分泌障害を示します.腫瘍の適正な治療法の確立には,内分泌障害の把握と対策が不可欠です.
B「視交叉・視床下部pilocytic astrocytomaの病態」:cisplatinを主体とする有効な化学療法が提唱され,治療戦略が大きく変わりつつあります.
C「間脳・下垂体部腫瘍の生物学」:ホルモン分泌機能がどのような生物学的制御下で行われるか.あらゆる疾患の基礎となる主題です.
D「非機能性巨大下垂体腺腫の治療」:手術経路,手術単独治療,放射線治療(ガンマ・ナイフ含む)の役割など治療基準作成には論議を重ねなくてはなりません.
 シンポジウムに米国よりお二人をお招きいたしました.R. Packer教授(Children's National Medical Center, Washington D.C.)にはoptic-hypothalamic gliomaに対する化学療法についてご講演いただき,ランチョンセミナー「悪性脳腫瘍の化学療法」にもご参加いただきます.M. Thorner教授(University of Virginia)には「プロラクチノーマの治療」シンポジウムにてdopamine agonistsの治療経験をお話ししていただきます.ランチョンセミナーでは「Acromegaly: criteria for control of the condition」をご講演いただきます.
 2日間の御討論を期待しております.

平成14年2月
第12回日本間脳下垂体腫瘍学会会長
埼玉医科大学脳神経外科教授
松谷雅生