第93回日本消化器病学会総会を開催するにあたり
 

 

   
 第93回日本消化器病学会総会を、平成19年4月19日(木)〜21日(土)の3日間の予定で、青森市文化会館、ホテル青森、ウエルシティ青森、青森県営スケート場の4会場において開催致します。そのメインテーマは、今回の総会が最先端の研究成果の発表の場となることを祈願して、「消化器病学の更なる発展に向けて」と致しました。
   
 日本消化器病学会は、明治31年(1898年)の発足以来1世紀余の歴史と伝統を有し、現在では会員数が3万人近くに及ぶ、日本の大規模な医学会のひとつであります。このたび、会長として伝統ある学会の総会をお世話させていただく栄誉を賜り、大変光栄に存じますとともに責任の重大さを痛感しております。
 
 我々医療従事者を取り巻く環境は年々厳しさを増し、国立大学の独立行政法人化、卒後初期研修の必修化、診断群分類別包括評価制度(DPC)の導入、保険点数のマイナス改定など、変革の最中にあります。世界一の長寿国ニッポンに大きく貢献してきた日本医療の構造改革が急速に推進され、医療の質の維持、向上とともに効率的なマネジメント(経営管理)が求められています。また、臨床、基礎研究領域においては、分子生物学的手法や再生医療などの領域で飛躍的な進歩がみられる一方で、科学論文の捏造は医学界全体に暗い影を落としました。そんな中、2005年度のノーベル生理学・医学賞が、Marshall, Warren両博士の「ヘリコバクター・ピロリ菌の発見と胃炎や胃潰瘍における役割の解明」に対して贈られたことは、消化器病学に取り組む我々にとって非常に明るい話題であったと思います。
 プログラム企画委員会におきましては、消化器疾患の病態・診断・治療についてのトピックスに留まらず、長寿社会を背景に多様化する疾病構造の変化にも注目して主題演題を選定致しました。また、海外より2005年度ノーベル生理学・医学賞受賞者のRobin Warren博士をお招きし、ご講演いただく予定です。多数の方々からの総会へのご参加のほど何卒宜しくお願い申し上げます。
 青森市は、豊かな自然に恵まれた歴史と文化の街として知られています。八甲田連峰が生み出す日本一美味しい水、陸奥湾の海の幸、ロマンあふれる三内丸山縄文遺跡、世界的に有名な棟方志功画伯の版画など、是非この機会に賞味、堪能していただきたいと思います。今回ポスター会場として使用します青森県営スケート場には、メイン会場からの中継、『青森ねぶた』・『弘前ねぷた』の展示を予定しています。本総会の直前には、世界女子カーリング選手権が当会場で開催され、トリノオリンピックで活躍した「チーム青森」が「新生チーム青森」として出場することが決定しています。『2007年世界女子カーリング選手権大会〜夢を決める、ストーンがある〜』の感動に負けないような、熱気に溢れかつ実り多い学会となりますことを心から願っております。
第93回日本消化器病学会総会
   
会長 棟方 昭博