ガイドライン  
  前立腺肥大症について
はじめに
 一般臨床医が排尿障害を訴える患者を診察する機会が増加している。前立腺肥大症は排熊陣害を来たす疾患の中で発症頻度が高く、本疾患に対する適切な知識および理解は一般臨床医にとって必須である。留意すべき点は排尿障害の症状が前立腺肥大症に特有なものではないことであり、排尿障害の症状が前立腺肥大症によるものであることを確かめる技術をもつことが大切である。

1. 病態
 前立腺肥大症の病態は前立腺腫が増大すると、尿道抵抗が高まり、その結果として膀胱機能が影響を受け、複雑な様相を呈する。閉塞に伴う膀胱機能の変化による症状は排尿困難以外に頻尿、尿意切迫感、夜間頻尿などの刺激症状も現れる。なお、夜間頻尿は尿量が多いことも要因の一つとなることに留意すべきである。
 前立腺肥大症は組織学的には細胞数の増加であり、増生が肥大より適切な表現である。前立腺腺腫の最初の発生部位は尿道周囲の移行帯に生じる。初期の尿道周囲に生じる結節の成分は間質のみで形成されている。間質で形成された結節が腺増生を誘導し、成熟した肥大結節へと進展する。20年にも及ぶ前立腺肥大症の進展過程の初期における優勢な現象は結節の数が増加することである。続いて、個々の結節の大きさが増大する。とくに、腺性の結節の大きさは間質性の結節の大きさと比べて大きなことが多い。なお、間質性の結節と腺性の結節の割合は個々の症例でさまざまである。
前立腺の平滑筋が容積として占めている割合は大きく、その筋の緊張はアドレナリン作動性神経系により調節されている。前立腺にアドレナリン作動性刺激を加えると、平滑筋が収縮を起こす以外に他の反応も起こっている可能性がある。一方、アンドロゲンを低下させると上皮細胞数は減少するが、平滑筋を含む間質細胞数は影響を受けない。しかし、間質細胞の機能はアドレナリン作動性刺激の他に、アンドロゲンによっても関与を受けている可能性がある。
前立腺肥大症に伴う排尿症状は前立腺の大きさの増大とともに解剖学的構造も要因として生じる。例えば、中葉肥大では排尿症状が強く出現する。また、ヒト前立腺においては腺腫の外側に被膜が存在することも重要な要因であり、腺腫を切除せず、被膜に至るまで腺腫に切開を加えることで、尿道抵抗が低くなり排尿状態が改善する症例も経験するところである。
 尿道閉塞に対する膀胱平滑筋の初期の反応は肥大である。膀胱平滑筋の肥大は尿流を維持するための膀胱内圧の増加に順応した結果であるが、膀胱平滑筋細胞の細胞外、細胞内の変化を起こし、不安定膀胱を呈する機序となるものと思われる。尿道閉塞は膀胱平滑筋、細胞外マトリックスの変化とともに、下部尿路を制御する神経回路にも変化を起こす。尿道閉塞に伴う膀胱肉柱形成はコラーゲンの増加によるものである。

2. 症状
 前立腺肥大症による排尿症状は、尿道閉塞自体から直接的に生じた排尿困難と、尿道閉塞から二次的に生じた膀胱機能の変化に関連した刺激症状とがある。国際前立腺症状スコア(I-PSS)(図1)が症状を定量的に評価するために使用されている。評価項目は7項目で残尿感、排尿間隔、尿線途絶、排尿の我慢、尿勢、腹圧排尿、夜間排尿回数についてである。国際前立腺症状スコアの合計点から症状の程度を軽度、中等度、重度の3段階に区分する。0〜7点、8〜19点、20〜35点がそれぞれ、軽度、中等度、重度に相当する。治療効果の判定、症状の増悪を把握するために有用である。しかし、国際前立腺症状スコアは前立腺肥大症以外に、尿路感染、膀胱腫瘍、神経因性膀胱などが存在すれば高値となり、前立腺肥大症に特異的な診断項目ではないことに留意するべきである。また、スコアが同じであっても、個々の患者の困窮度は異なるために、必ず、QOLスコア(図2)を評価することが必要である。前立腺肥大症による排尿症状は外科的摘除による尿道閉塞の解除後も1/3の症例ににおいて継続する。継続する排尿症状が頻尿および尿意切迫感の場合には不安定膀胱とコンブライアンスの低下が原因であり、尿勢低下、尿線途絶、遷延性排尿困難、残尿の増加などの場合には膀胱収縮力の低下が原因であると考えられる。

3. 診断
 病歴、理学的検査、尿検査、血清クレアチニン測定、PSA(前立腺特異抗原)測定、尿流測定、残尿測定、排尿時における排尿筋圧、尿流率同時測定法(pressure-flow study ; PFS)、内視鏡検査、画像診断法の順序で述べる。

(1)病歴
血尿、尿路感染、糖尿病、神経疾患、尿道狭窄、尿閉などについて注意深く聴取する。排尿時刻、排尿量などを記載する排尿日記(図3)は、患者が記載することで、治療への意欲を高めることができるとともに、前立腺肥大症以外の疾患あるいは多尿の有無を把握するためにも有用である。

(2)理学的検査
 直腸診では前立腺の大きさ、硬さ、硬結の有無を判定する。前立腺の大きさは国際前立腺症状の重症度、尿流とは相関しない(図4)。泌尿器・神経学的検査によりS2-4領域の知覚障害の有無、肛門括約筋の緊張の程度などを調べ、神経因性膀胱の合併の有無について評価する。

(3)尿検査
 尿路感染、血尿の除外を行う。喫煙者において頻尿、尿失禁などの刺激症状がある場合には膀胱腫瘍の存在を除外するために尿中細胞診も早期に必要である。排尿の症状が前立腺肥大症を原因とするものでない場合は病歴、理学的所見、尿倹査などの結果からおおまかに判断できることが多い。

(4)血清クレアチニン測定
 前立腺肥大症による閉塞のために腎機能低下が起こる症例が0.3-30%の頻度で認められることから、ルーチン検査とするべきである。測定値が上昇している場合には上部尿路の状態を画像診断法で検討する必要がある。

(5)PSA測定
 前立腺肥大症と同様な排尿の症状が前立腺癌においても生じたり、前立腺肥大症と前立腺癌とが合併する場合もあり、PSAの測定は必須である。なお、前立腺肥大症に対して抗男性ホルモン薬で治療している症例においては、PSAが低下するために前立腺癌の発見が遅れることがあり、注意が必要である。

(6)尿流測定
 患者に負担をかけずに測定装置に向かって排尿をしてもらうだけで、患者の排尿状態を判定できる(図5:実際の図は省略)。最大尿流率および平均尿流率の低下は前立腺の大きさと相関する。最大尿流率(正常値:150m1以上の排尿量で、15m1/sec以上)が低下していると、前立腺肥大症、尿道狭窄、外尿道口狭窄などにより尿道抵抗が増加している場合と膀胱排尿筋の収縮力が低下している場合とがあり、両者の鑑別が必要となる。膀胱排尿筋の収縮力が低下している場合には経尿道的前立腺切除術(transurethral resection of prostate; TURP)を行っても、手術成績は艮好でない。膀胱排尿筋の収縮力が正常で、最大尿流率が10m1/sec以下の症例では経尿道的前立腺切除術の手術成績は良好である。一方、最大尿流率が15ml/sec以上の症例における経尿道的前立腺切除術の手術成績は10ml/sec以下の症例ほど良好ではないとされる。最大尿流率が正常であれば国際前立腺症状スコアが低いということはなく、両者が相関しないことを念頭におくことが必要である。

(7)残尿測定
 膀胱排出能を評価することを目的として、排尿後に超音波検査法あるいは導尿により、残尿を測定する。残尿は各個人で変動があるが、正常例では0.53m1程度とされる。50〜100m1以上あれば膀胱排出能の低下が示唆され、経尿道的前立腺切除術を代表とする手術療法以外の保存的治療を実施している場合には、残尿測定を一定の期間ごとに繰り返して行うべきである。残尿量と国際前立腺症状スコアや最大尿流率などとの相関性は認められていない。
 排尿時における排尿筋圧、尿流率同時測定法(pressure-flow study; PFS)は排尿の全過程にわたり、排尿筋圧と尿流率をプロットすることにより、下部尿路に流体システムでの閉塞の定義を適用した手法である。アブラム・グリフィスのノモグラム(縦軸に排尿筋圧、横軸に尿流率を表示)により、閉塞あり、境界型、閉塞なしの判定が行われる(図6:図は省略)。しかし、重度な症状を有したり、病理組織学的に前立腺肥大症と確認された患者がPFS上では必ずしも閉塞状態を有するとの判定を受けない場合もある。シェファーのノモグラム(縦軸に尿流率、横軸に排尿筋圧を表示)により、尿道閉塞の程度、膀胱の収縮能の程度が評価される(図7:図は省略)。PFSから評価した尿道閉塞の程度と国際前立腺症状との相関は強いものではない。
前立腺肥大症による閉塞の存在が確認されない症例、膀胱排尿筋の収縮力の低下が疑われる症例、15ml/sec以上の最大尿流率であるが、QOLスコアが高いために、手術療法が考慮されている症例および手術療法で良好な成績を得られなかった症例に対しては本検査法を実施するべきである。なお、尿閉があり、本検査法を施行できない症例に対しては、膀胱内圧測定による膀胱収縮能の評価が必要である。

(8)内視鏡検査
左葉、右葉のkissing、膀胱肉柱形成、膀胱結石、膀胱腫瘍の有無を把握できることは利点であるが、治療が必要かどうかの決定に役立つ検査法ではない。血尿、尿道狭窄、膀胱癌、手術療法などの既往があり、排尿の症状がある症例では実施すべきである。国際前立腺症状スコアが中等度から重度で手術療法の適応が考えられる場合には手術法の決定に有用である。膀胱肉柱形成が認められる症例においては経過観察のみでは不適切であると考えられる。

(9)画像診断法
超音波検査法、静脈性腎盂造影法、排尿時膀胱尿道造影法、逆行性尿道造影法などがあるが、ルーチン検査法ではなく、血尿、尿路感染、腎機能低下、尿路結石症の既往、尿路に対する外科手術の既往がある場合に行われる。超音波検査法は非侵襲的に上部尿路の拡張の有無、膀胱内腔および膀胱壁の状態、前立腺の大きさが評価できるという利点を有する。静脈性腎盂造影法はヨード過敏反応などの副作用の面で超音波検査法よりは侵襲性かあるが、腎、尿管、膀胱の情報、すなわち尿路結石、水腎、水尿管、膀胱憩室、膀胱肉椎形成などの存在を把握することができる。逆行性尿道造影法および排尿時膀胱尿道造影法は尿道狭窄および膀胱尿管逆流現象などの病変の把握に有用である。前立腺肥大症の症例で血清クレアチニンの上昇があり.上部尿路画像診断の適応がある場合は、腎・尿管・膀胱部単純撮影(KUB)と超音波検査法を実施するべきである。診断手順を以下にまとめる。
病歴、理学的検査(直腸診)、尿検査、血清クレアチニン測定、PSA測定を行い、排尿障害の症状が前立腺肥大症によるものであることをおおまかに把握する。次に国際前立腺症状スコアを評価し、スコアが7点以下であれば、経過観察のみとする。スコアが8点以上であれば尿流測定、残尿測定、PFSなどを行い、前立腺肥大症による尿道閉塞の程度を把握する。治療法の選択はQOLスコアも考慮に入れる。内視鏡検査、画像診断法はルーチン検査法ではなく、外科的治療を予定したり、あるいは合併疾患が疑われる場合に実施する。前立腺肥大症の診断は国際前立腺症状スコアが確立されたことにより、患者のQOLを重視することを第一義とする立場から行われることが可能となってきた。

4. 疫学
 本症には人種あるいは地理的要因による頻度の差異があることは確かなようである。本症の頻度は東洋人、白人、黒人の順序で高くなる。前立腺肥大症による死亡率(対人口10万あたり)の集計をみると、わが国をはじめアジア大陸では低く、北欧諸国で高く、米国や南米諸国は中間に位置する。また、欧州大陸では南から北になるにつれ高頻度となる傾向がある。
 本症の頻度に対する社会的環境因子の関与は因子が複雑で、正確な対照比較試験やコホ一ト研究が実施されていないので定かではない。学歴が高く年収も中程度以上の者の危険因子が高いとされている。性生活や結婚に関する調査では、独身者にやや低い傾向や、結婚生活が長く高年齢まで性的にアクティブな者に多いことが示唆されているが、性欲や性行為の多寡を危険因子とするのに否定的な見解もある。この分野における系統的な研究は乏しく、結論は今後の研究を待つ必要がある。
 本症の頻度に対する個体環境因子についてみると、体型との相関については、個体の内分泌機能、ことに性ホルモン環境の指標であるとの観点からさまざまな結果がみられている。一般に、短躯肥満で赤ら顔、猪首で胸郭の広い体型で、頭髪の少ないのが特徴とされているが、推計学的には検証されてはいない。血液型、食生活の様式や食事内容、既往歴や合併疾患との関連などについてもさまざまな検討がなされてきたが、結論は得られていない。このうち、食生活については、人種的、地理的な発症頻度の差から環境因子の一つとして注目されてきた。脂質や蛋白質、ビタミン類の過不足は、東洋人が欧米人に比して低頻度である事実からとくに注目される。また、緑黄色野菜の摂取不足が危険因子にあげられているが、否定的な結果も示唆されている。また、既往疾患との相関については糖尿病、肝硬変などが論じられてきた。前立腺肥大症患者は糖尿病を合併する者が多いことが示唆されていたが、糖質代謝異常そのものよりも、むしろ治療に基づく相対的な高インスリン血症がアンドロゲン作用を増強するためではないかとの見方もある。肝硬変では高エストロゲン血症の傾向となることが知られており、エストロゲンが肥大症発生の過程で重要な役割を果たすことから、興味あるところである。

5. 治療
 前立腺肥大症で死亡する例は非常に少ないが、その症状を治すことができずに困惑している例は多い。昼間の活動が制限されたり、夜間の睡眠が不十分となり、QOLが著しく低下する。前立腺肥大症の治療は患者の有する症状の程度が同一でも、困窮度には大きな違いがあるので、患者白身が中心的役割を果たすべきである。
 治療法は重症度に応じて経過観察、薬物療法、低侵襲手術、手術療法などが行われている。経過観察のみで尿道閉塞が慢性的に長期に経過した場合には、不可逆的な膀胱収縮力の低下が起こることがある。なお、腺腫の過形成が組織学的にあり、尿流動態的に閉塞があっても、困窮度が弱い前立腺肥大症例においては経過観察のみを行った場合、重篤な合併症が起こるかどうかは不明である。薬物療法では、α1-遮断薬と抗アンドロゲン剤か用いられている。α1-遮断薬は尿道抵抗を低下させる作用をもち、前立腺腺腫を縮小させる作用はないが、その効果が即効性であることから第1選択薬としてよい。抗アンドロゲン剤は前立腺腺腫を縮小させる作用を有するが、勃起障害の副作用があること、効果発現まで1-2ヵ月を必要とすること、前立腺癌をマスクすることなどの短所もある。
 手術療法の適応は尿閉、腎機能障害、尿路感染、膀胱結石、反復性血尿などである。TURPと開腹による前立腺被膜下摘除術、レザーを用いた切除術などがあるが、TURPが根治的治療法としてgo1d standardな治療法である。前立腺肥大症の外科的治療を受けた症例の25-50%は尿閉の既往がある。前立腺肥大症において腎機能障害を起こすリスnの程度は十分に検討されていない。尿路感染症を有している前立腺肥大症患者も見受けξが、原因は明らかにされてはいない。また、尿路感染症を有した場合の腎機能低下との相関も不明である。膀胱結石は閉塞、尿路感染、異物などの存在が原因で生じるが、前立碍肥大症に対して、外科的治療を行った症例における膀胱結石の頻度は1-2%である。
 薬物療法に反応せず、合併症のため手術療法を施行できない症例に対しては種々のその他の保存的治療法がある。機械的閉塞を解除する尿道ステント、前立腺を41-45℃に加温する温熱療法などである。

6. 治療における経済性
 前立腺肥大症の治療に要する費用と手術を受けた場合の在院日数について、α遮断薬、TURP、前立腺被膜下摘除術の治療法別に、それぞれ1例ずつ自験例を挙げて述べる。
 α遮断薬の投与を月1回の外来通院で院外処方で行っている67歳の男性の1ヵ月の医療費は基本料710円、院外処方料800円、薬代6,440円、調剤料800円の合計で8,750円であった。患者本人の負担額は保険の種類で異なるが、退職本人なので2割負担であった。
TURPを13日間入院して受けた63歳の男性の入院に要した医療費は食事代、特別室使用料を除いて、手術料144,000円を含めて465,590円であった。患者本人の負担額は退職本人のために2割負担で93,120円であった、また.前立腺被膜下摘除術を12日問入院して受けた70歳の男性の入院に要した医療費は食事代、特別室使用料を除いて、手術料131,000円を含めて579,040円であった。患者本人の負担額は老人医療のために、37,200円であった。
 薬代と手術料を比較すると、約1年半でほぽ同額になることから、手術適応となる症例は経済性の観点からも、漫然と薬物療法を継続せずに、手術療法を実施するべきである。

  前立腺肥大症診療ガイドライン

はじめに
この『前立腺肥大症診療ガイドライン』は、臨床的な必要性に基づいて、患者と医師が、前立腺肥大症の最も効果的な診断法と最も適切な治療法を選択するための指針を提供することを目的としたものである。
前立腺肥大症の進展には、加齢と男性ホルモンの関与が示唆されているが、多くの研究にもかかわらず、未だその病因は十分に解明されていない。しかし、前立腺肥大症の自然史からみると、その病態は適切な診療により、直接、生命にかかわる疾患ではないが、患者の生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼす疾患といえる。
このことより、本ガイドラインは、前立腺肥大症の発生と進展、診断、治療に関する最新の科学的根拠(EBM)に基づいて、@前立腺肥大症の診断において、その重症度を客観的に評価しうる最も適切かつ有用な診断法と、Aインフォームドコンセントに基づいて、患者個々の病態に立脚した経過観察を含めた最も適切な治療法を確認し、選択のための指針を示すものである。
本ガイドラインでは、EBMに基づいて診断・治療法の侵襲性とその得失を明らかにし、現時点での前立腺肥大症の標準的な診断・治療法について、図8に示すごとく簡便な形でアルゴリスムで表示し、以下に各事項について解説し、各事項の論拠となった主な参考文献を記す。

1. 前立腺肥大症のガイドライン作成の背景と目的
前立腺肥大症は、高齢男性に最もよくみられる排尿障害の原因となる前立腺の良性腫瘍で、前立腺癌と明らかに異なる良性疾患である。その有病率は高く、加齢とともに増加する。前立腺肥大症は組織学的に60歳の男性では50%以上に、85歳までに約90%に認められ、その1/4に臨床症状が出現する1)。
前立腺肥大症は疾患の進行に伴い、@前立腺の解剖学的増大、A排尿障害を主とした臨床症状、B尿流動態からみた下部尿路通過障害(閉塞)が出現するが、さらに通過障害に起因する膀胱排尿筋機能の変化などが出現し、これらが相互に関連して症候性前立腺肥大症が疾患として成立する2),3〕。
患者のなかには、解剖学的増大と尿路通過障害所見を認めるが臨床症状を伴わない患者から上記のすぺての病態をもつ患者まで多様である(図4
前立腺肥大症の内然経過と治療に関する長期予後の研究は少なく.その適切な治療法・治療開始時期に関する指標は明らかにされていない。このため前立腺肥大症の標準的な診断と治療は本邦に限らず、先進諸国においても未だ多様である。
厚生省統計資料をもとに、本邦における1990年代の前立腺肥大症治療の現況をみると、全診療科における前立腺肥大症の受療患者数は、90年25.6万人、93年30.1万人、95年35.7万人、96年47.8万人、98年60.1万人へと増加し、特に95年以降急増している。前立腺肥大症治療に費やされる医療費は92年度760億円(入院270億円、外来490億円)から97年度1,480億円(入院480億円、外来1,000億円)へと大きく増加しているが、この間、前立腺肥大症に対する手術件数は年間4.5〜5.5万例程度で手術件数はほぼ一定に保たれており、93年度に市場化されたα1遮断薬による市場の拡大によるところが大きい。
米国では、男性の4人に1人が80歳までに症候性前立腺肥大症の症状緩和を月的として治療を受けると推定されている。また、経尿逆的前之腺切除術(TURP)が人準を占める前立腺肥大症の手術は年間30万例以上が行われており、Medicare(米同政府管掌の包括的老人医療健康保険制度)対象者に施行される手術のうち.TURPは白内障手術に次いで多く行われており.そのために費やされる医療費は年間20億ドル以上と推定される4〕。
これらのことから、わが国においては、高齢男性の多くが排尿障害を呈しているにもからず、適切な前立腺肥大症の診断と治療の恩恵を未だ十分に浴していない現状にあるといえる。前立腺肥大症は泌尿器科領域疾患において、一般的な疾患にもかかわらず診療内容に偏差の多い疾患であり、平成11年度厚生科学研究費補助金による医療技術評価総合研究事業の「泌尿器科領域の治療標準化に関する研究」において、前立腺肥大症のガイドライン作成を初年度事業として取り上げた。
本ガイドライン作成の目的は、科学的な論拠に基づいて前立腺肥大症に対する最も効率的な診断法と病態に応じた最も適切な治療法を明らかにし、診療を行う医師と診療を受ける患者の両者が共通の基盤に立って疾患を認識し、その診断と治療にあたって患者中心に決定していく原則を確立することにある。
そのため、本ガイドラインは泌尿器科医をはじめ、泌尿器科を専門としない医師、コ・メディカルや患者ならびにその関係者などを広く対象として作成した。

2. 前立腺肥大症の診断法
標準的な前立腺肥大症の診断手順の概略として、まず基本的評価でスクリーニングし、問診などで排尿異常が示唆されれば国際前立腺症状スコアを用いて自覚症状の評価を行う。自覚症状が中等症以上、もしくは軽症であっても突出した項目があるときは、排尿機能と前立腺形態の客観的評価へと段階を追って進み、各項目の重症度を総合して全般重症度判定を行う。
前立腺肥大症は、患者の日常生活の質(QOL)に影響を及ぼす疾患であり、このことから前立腺肥大症の病態は患者自身の症状の受け入れや不満の程度に大きく左右される。前立腺肥大症の客観的なパラメータとして最大尿流率や前立腺容積などがあるが、大きな前立腺であっても排尿障害を認めない例があるように、これらは必ずしも症状とは相関していない。
したがって、前立腺肥大症では症状の重症度を把握することは重要である。前立腺肥大症による症状の重症度診断基準に関しては、WHOにより国際的に承認されて、すでに本邦において厚生省長寿科学総合研究事業「研究課題:前立腺肥大症の診断基準とその評価に関する研究」と文部省科学研究費補助金総合研究(A)「前立腺肥大症の病態の評価ならびに治療効果判定の作成に関する研究」において十分にその有用性が検証され、日本泌尿器科学会排尿障害臨床試験ガイドラインに収載されている重症度診断基準を用いることが妥当と考えられる5),6〕。以下に各事項について概説する。

(1)墓本的評価
前立腺肥大症が疑われる50歳以上のすべての男性には、以下の初期評価を勧める。

@初期評価項目7〕
・病歴:全般的な健康状態、併発疾患とその治療の詳細、既往症、排尿障害の原因となる他疾患、排尿状態の詳細な聴取
・身体所見:直腸指診や神経学的検査を含む
・尿検査:試験紙法・尿沈渣
・腎機能評価:血清クレアチニン測定
 初期評価では、血液検査で行う前立腺特異抗原(PSAまたはPA)の測定は保険診療の制約上オブションとしたが、直腸指診よりも前立腺癌の検出率が格段に高いPSA検査は.前立腺癌の除外診断のためにも初期評価として測定することが望ましい8〕。また、本ガイドラインで示す評価事項は、前立腺肥大症の診断に直接関連する事項を中心としており、治療にあたって必要となる患者の系統的な身体状況の評価とは、まったく独立したものであることを明記する。

A緊急を有する症例の除外
 尿閉を繰り返す症例と明らかに前立腺肥大症に起因する病態を合併する症例は、重篤な前立腺肥大症として区分し、診断アルゴリズムでは独立して分類した。これらの病態では、明らかな多臓器障害が発生している、もしくは発生する可能性が高く、手術などによる抜本的な治療が必要である。前立腺肥大症に関連する合併症には、再発を繰り返すもしくは持続する尿路感染症や肉眼的血尿、膀胱結石、および腎機能障害などがある7)。


(2)国際前立腺症状スコアを用いた症状の定量的評価
  前立腺肥大症が疑われる患者の評価において、症状の重症度を定量的に評価することが重要である。症状の客観的な定量的評価法としては、国際前立腺症状スコア(I-PSS:lnternational Prostate Symptom Score)とQOL(Qua1ity of Life)スコアは自覚症状の評価には有用で、重症度診断の評価項目として、治療指針の決定や治療効果の評価に利用されている(図1図2)。I-PSSは、排尿障害の症状に関する7項目の質間からなり、それぞれ0-5点の評価を行い、各項目点数を合計(総計35点)し、軽症(0〜7点)、中等症(8〜19点)、重症(20〜35点)に分類する。同様に、QOLスコアは現在の排尿状態に対する患者自身の満足度を表す指標で、0点(大変満足)から6点(大変不満)までの7段階評価し、軽症(0〜1点)、中等症(2〜4点)、重症(5〜6点)に区分する6〕,7)。
 I-PSSで中等症もしくは重症と評価された患者ではその状態を把握するために、さらに以下の検査が必要である。

(3)排尿機能と前立腺形態の評価
排尿機能の評価には尿流率測定と残尿測定が、また、前立腺形態の評価には超音波断層法による前立腺容積の測定が標準として用いられる。いずれも前立腺肥大症の客観的な評価に有用で、重症度診断の評価項目として、治療指針の決定や治療効果の評価に利用する5〕,7〕。

@排尿機能の評価
排尿機能の評価には、尿流率測定と残尿測定の両者を加味して評価する。
・ 尿流率測定
排尿障害を有する患者において排尿状態の客観的・定量的な評価に有用な検査である。排尿障害の訴えが強いにもかかわらず、最大尿流率(ml/秒)がほとんど低下していない患者を診断することができる。排尿筋収縮障害と下部尿路通過障害の鑑別には内圧/尿流検査が用いられる。
最大尿流率の測定は苦痛の伴わない検査で、尿が十分にたまった時点で専用尿器に排尿するだけの非侵襲的な検査である。検査機器として受尿器と解析装置からなる専用機器が必要であるが、一般的にはコップと時計で1回の排尿量と排尿に要した時間を測定し、総排尿量を総排尿時間で除して平均尿流率が算出でき、排尿機能の指標として用いることができる。

・ 残尿測定
 残尿測定は排尿効率の評価に用いられ、重症度判定と治療経過のモニタリングに用いられている。残尿の多い患者は何らかの治療が必要であるが、同一患者での残尿測定の再現性は低く、反復測定を心がけるべきである12〕。従来、尿道カテーテリスムで測定されてきた残尿測定は、その侵襲性から経腹壁的超音波断層診断法で非侵襲的に測定することが望ましい13〕。なお、残尿量の多寡により治療効果を予測しうるか否かは、未だ証明されていない。

・ 排尿機能の重症度
 排尿機能の重症度は、軽症;最大尿流率15ml/秒以上かつ残尿50ml未満、中等症;最大尿流率5ml/秒以上かつ残尿100ml未満、重症;最大尿流率5ml/秒未満または残尿100ml以上に区分する6〕,7〕。

A前立腺形態の評価
前立腺肥大症が疑われる患者においては、まず初期評価項目である直腸指診で前立腺の大きさや形態とともに神経学的な所見を評価する。前立腺の大きさと臨床症状とは必ずしも相関しないが、前立腺の腫大の状態の客観的評価には、経直腸的前立腺断層診断法は前立腺の容積測定と詳細な内部構造の観察に優れている。経直腸的超音波断層診断は専用機器が必要であるが、一般に広く用いられている経腹壁的超音波断層法でも、膀胱に尿がたまっている状態であれば、前立腺の容積測定と膀胱・前立腺の形態の観察は可能である。容積は一般的に1/2(縦径×横径X上下径)で算出される。

前立腺容積の重症度
 前立腺の形態上の重症度はその容積で表現し、軽症;20ml未満、中等症;50ml未満、重症;50ml以上に区分する。

(4)前立腺肥大症の領域別重症度と全般重症度
以上に記載した症状(I-PSS・QOLスコア)、排尿機能(最大尿流率と残尿量)および形態(前立腺容積)の評価領域別にみた重症度の判定基準を要約して表にまとめると、以下のごとくとなる(表1)。
全般重症度は、以下の表に示した全般重症度判定基準に従い、症状、機能および形態の各評価項目の重症度の数により、総合して判定する(表2)。

(5)手術適応の決定のために必要と考えられる検査
@内圧・尿流検査

 排尿筋収縮障害と下部尿路通過障害の鑑別および通過障害の定量的評価として、また、カテーテル挿入を必要とし侵襲的ではあるが、治療効果を予測するのに有用である。排尿障害の原因として前立腺肥大症による下部尿路通過障害以外の要因が疑われる症例(たとえば糖尿病性神経症や小さい前立腺症例など)に対する治療においては、本検査を施行しその適応を決定することが望まれる18〕, 19〕。

A膀胱尿道鏡検査
 侵襲的ではあるが、膀胱・前立腺部尿道などの観察に優れ、外科治療の適応症例において、治療法選択の決定に用いる20〕。

(6)前立腺肥大症の診断に必須と考えられない検査
@上部尿路画像診断

 軽症から中等症の典型的な前立腺肥大症の診断には、上部尿路の画像診断(排泄性尿路造影もしくは腹部超音波断層診断)は原則として不要である。尿路疾患の合併あるいは種々の異常(血尿、治療に抵抗する尿路感染症、腎機能不全、尿路手術・慢性尿閉・尿路結石の既往など)がみられる前立腺肥大症患者には施行する21〕,22〕。

A逆行性尿道膀胱造影
 古典的診断法で侵襲的であり、前立腺肥大症の診断的意義は少ないが、尿道狭窄を疑う、もしくは合併する症例の評価には有用である23〕,24〕。

B畜尿時膀胱内圧測定(CMG)
 膀胱蓄尿機能の評価法であり、内圧・尿流検査に比較して前立腺肥大症の診断においては有用性が少ない25〕。

3. 前立腺肥大症の治療指針の提示
症状のない前立腺肥大症患者が治療を要することはまれである一方、尿閉や明らかな前立腺肥大症関連合併症などが認められる患者では、外科治療が最も適切な治療法である。
前立腺肥大症は患者のQOLに影響を与える疾患であることから、上記以外の前立腺大症患者では治療法の選択にあたっては、医師は各治療法の得失に関する情報を患者に提供し、さらに患者・家族の個人的な背景などの病態以外の要因にも配慮して患者と相談の上、治療法を決定する。

4.前立腺肥大症の治療
 現時点で、選択対象となる治療法は、無治療経過観察、薬物療法、低侵襲治療(手術)、外科治療および尿道留置カテーテルなどに大きく分類され、以下にその概略を記す。

(1) 無治療経週観察
 排尿を含めた日常生活指導のみで、排尿状態が改善する症例が約1/4に認められることから、軽症患者では無治療経過観察も標準的な治療選択肢となる26〕。症状悪化や合併症がみられるときは速やかに適切な治療を選択する。

(2)薬物療法
全般重症度が軽症から中等症の患者が適応となる。

@α遮断薬
 α遮断薬は膀胱頸部および前立腺の平滑筋を弛緩させ、尿道抵抗を低下させ、排尿障害を改善させる。血管をはじめとする平滑筋におけるα受容体の機構が明らかになりつつあり、下部尿路および前立腺により選択的に作用するものが副作用の軽減を目的として種々開発されている。比較的効果の発現が早く、中長期の効果も認められており、薬物療法の標準的治療である。副作用として、起立性低血圧、めまいなどがみられるが、前立腺により選択性の高いものではその頻度が低いことが報告されている27〕〜30〕。

A抗男性ホルモン薬
本薬剤は前立腺の容積を縮小させ、下部尿路通過障害を改善し症状を軽減させる。効果発現は緩徐で、中断により前立腺の容積は再度増大することが報告されている。副作用は性欲減退、勃起障害など、主に性機能に関違するものである31)〜33〕。
なお、本薬剤は血清PSA値を低下させることから、潜在する前立腺癌が合併している症例では、その早期診断を困難にする可能性があり、長期投与を必要とする症例では注意を要す34〕。本薬剤とα遮断薬の併用については、未だ十分な臨床研究の報告は少なく35)、今後、併用投与に関する検討が必要である。

Bその他の薬剤
 植物エキス製剤、アミノ酸製剤、漢方薬などがあるが、その作用機序や有用性については、十分解明されておらず、今後の検討が必要である36〕。

(3)低侵襲治療
この分野に分類される前立腺肥大症治療に対する先端医療としては、レーザー37)〜39〕、ステント40〕、高温度療法(therma1therapy) 41)〜44〕などがある。通常、低侵襲治療の多くは、治療直後には前立腺の縮小効果はみられない。前立腺部尿道に空間を作るステントは、形状記憶合金を用いたものが開発され、留置後、即時に閉塞を解除し排尿障害を軽減させる。これらの治療法に関しては、現時点では低侵襲性と安全性に関する報告はあるが、他療法と比較した有効性ならびに長期成績に関するデータは少なく、標準的な治療法としての結論は見出せず、今後の検討が必要である37〕〜44〕。
患者の希望や年齢などの病態以外の要因を考慮すると、今後の発展が期待され、無作為化比較臨床試験による安全性と有効性の検討を行い、これらの治療の前立腺肥大症治療における位置づけが必要である。

(4)手術
尿閉や前立腺肥大症に起因する合併症のある患者と、総合評価で中等症から重症の前立腺肥大症患者が対象となる。前立腺肥大症における、あらゆる治療選択肢のうち、手術は最も侵襲的ではあるが、手術により肥大した腺腫が切除されることで、排尿障害の改善に最も有効性が高い。
開放性前立腺被膜下摘除術は通常、前立腺が極度に肥大した患者に施行されるが、TURPに比して合併症の発現頻度が高く、回復期間も長い。TURPはより低侵襲で、確立した標準的な治療として広く普及している4〕,45〕。

(5)尿道留置カテーテル
 尿道バルーンカテーテルの留置は、急性尿閉期への緊急的処置として、また循環器不全などの重篤な他疾患を併発している症例には、有用な治療法の一つである。しかしながら、長期にわたる尿道バルーンカテーテルの留置は、患者のQOLを著しく低下させ、さらに尿路感染症や膀胱結石を合併する頻度が高いことから、全身的な身体状況と病態の評価を十分に行い、低侵襲治療を含めた適切な治療を選択することが望まれる。清潔操作で行う間歇的導尿は、患者自身や介護者が施行でき、QOLの保持の点で優れており、症例を選択することで今後の発展が期待される。

5.今後の展望
泌尿器科領域の治療標準化に関する研究において、疾患自体の普遍性と診療ガイドライン策定の要求度の高い前立腺肥大症を対象として、以上に記載した診療ガイドラインを作成した。このガイドラインの有用性の判定には、今後、排尿異常を有する高齢男性に対する一般診療においてどの程度活用されるか、さらに、このガイドラインを用いることによる便益を明らかにする作業が必要である。
さらに、本ガイドラインは、前立腺肥大症の診療を専門とする日本泌尿器科学会の推薦の下に作成したが、泌尿器科専門医のみを対象としたものではないことから、日本Endouro1ogy・ESWL学会、日本老年医学会、日本医師会などの関連諸団体をはじめ、多くの医療関係者や患者団体などによる評価と批判を受け、さらに医療の発展に合わせて、定期的に改訂を重ねなければならないものと考える。
一方、医療も標準化に欠くことのできない要素である患者の疾患に対する認識の向上には、一般市民が容易に理解できる小冊子の作成や現在全国で展開されている排尿障害に対する市民公開講座などを通じた啓蒙活動をさらに発展させる必要がある。
すべての医療従事者と前立腺肥大症に悩む患者・家族が手を携えて、科学的根拠のある診断と治療の選択が可能になるには、今後、適切にデザインされた臨床研究を推進し、自らがその根拠を形成する作業も重要な要素であり、今後の発展が期待される。


前立腺肥大症の診療ガイドライン作成に関する主な論文

Cochrane Library, Pub Med.などのデータベースから抽出した臨床研究の論文を、以下のレベルにランク付けし、主要な論文を以下に記す。

臨床研究論文レベル
T:大規模のRCTで結果が明らかなもの(RCT: Randomized Contro1ed Clinica1 Trial)
U:小規模のRCTで結果が明らかなもの
V:無作為割付によらない同時期の対照群を有するもの
W:無作為割付によらない過去の対照群を有するもの、およぴ専門家の意見が加わったもの
X:症例集積研究(対照群のないもの)、および専門家の意見が加わったもの

前立腺肥大症の疫学・診断
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5) Kap1anSA, 01sson CA, Te AE: The American Urological Association symptom score in the evaluation of men with lower urinary tract symptoms; at 2 years of followup. Does it work?. J.Urol., 155: 1974-1974, 1996.レベルV
6) 排尿障害臨床試験ガイドライン作成委員会編:排尿障害臨床試験ガイドライン、医学図書出版、東京、1997.レベルX
7) Koyanagi T, Artibani W, Correa R, Desgranchamps F, DeReijke TM, Govier F, Hanash K, Hirao Y, Hoisaeter PA, Kobayashi S, Kurth KH、Marshall VR, Palmtag H, Wasserman N, Zerbib M: Initial diagnostic evaluation of men with lower urinary tract symptoms; In Proceedings of 4th international consultation on benign prostatic hyperplasia (BPH).レベルX
8) Oesterling JE, Jacobson SJ, Cooner WH: The use of age-specific reference ranges for serum prostatic antigen in men 60 years old or older. J.Urol., 153: 1160-1163, 1995. レベルX
9) Poulson A, Schou J, Puggaard L, Torp-Pedersen S, Nordling J: Prostatic enlargement, symptomatology and pressure/f1ow evaluation; Interrelation in padents with symptomatic BPH. Scand.J.Urol.Nephrol., (Suppl. 157): 67-73.1994. レベルX
10) Mah P, Lim C, Abrams Z, Abrams P: Are urine flow studies adequate for the investigation of older men with lower urinary tract symptoms? ; Proceedings of the 25th Annual ICS 25th Annual ICS meeting, Sydney, 1995.レベルX
11) de1a Rosette JJMCM, witjes WPJ, Debruyne FMY, Kersten PL, Wijkstre H: Improved reliablity of uroflowmetry investigation; Results of a portable home-based uroflowmetry study. Brit. J. Urol., 78: 385-390, 1996.レベルW
12) Barry MJ、Cockett AT, Holtgrewe HL, Mcxconnell JD, Sihelnik SA, Winfield HN: Relationship of symptoms of prostatism to commonly used physiological and anatomical measures of the severity of bening prostatic hyperplasia. J.Urol., 150:351-358.1993..レベルW
13) Roehrborn CG, Chinn HK, Fulgham PF, Simpkins KL, Peters PC: The role of transabdominal ultrasound in the preoperative evaluation of patients with benign prostatic hypertrophy. J.Urol., 135:1190-1193,1986. レベルX
14) Bosch JLHR, Kranse R, van Mastringt R, Schroder FH: Reasons for the weak correlation between prostate volume and urethral resistance parameters in patients with prostatism. J.Urol., 153:689-693,1995. レベルV
15) Kaplan SA, Te AE, Pressler LB, Olsson CA: Transition zone index(TZI) as a method of assessing benign prostatic hyperplasia; correlation with symptoms, uronow and detrusor pressure. J.Urol., 154:1764-1769.1993.レベルX
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17) Bangma CH, Niemer AQHJ, Grobbee DE, Schroder FH.:Transrectal ultrasonic volumetry of the prostate; in vivo comparison of different methods. The Prostate, 28:107-110, 1996. レベルX
18) Gerber CS: The ro1e of urodynamic study in the evaluation and management of men with lower urinary tract symptoms secondary to benign prostatic hyperplasia. Urology., 48: 668-675, 1996.レベルX
19) McConnel JD: Why pressure-flow studies should be optional and not mandatory studies for evaluating men with benign prostatic hyperplasia. Urology, 44:156-158.1994. レベルX
20) EL Din KE, De Wildt MJAM, Rosier PFWM, Debmyne FMJ, De la Rosette JJMCH : The correlation between urodynamics and cystoscopic findings in elderly men with voiding complaints. J.Urol., 155:1018-1022.1996. レベルX
21) Koch WFRM, El Din KE, De Wildt MJAM, Debruyne FMJ, De La Rosette JJMCH: The outcome of renall ultrasound in the assessment of 556 consecutive patients with benign prostatic hyperplasia. J.Urol., 155:186-189.1996. レベルX
22) Wasserman NF, Lapointe S. Eckmann DR, Rosel PR: Assessment of prostatism; Role of intravenous urography. Radiology, 165: 831-835.1987.レベルX
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前立腺肥大症の治療
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