第16回日本エピジェネティクス研究会年会ご挨拶

この度、第16回日本エピジェネティクス研究会年会を、2023年6月19日~6月20日の2日間、東京都千代田区の学術総合センター内の一橋講堂において開催いたします。

本研究会年会は、国内外のエピジェネティクス研究に携わる研究者が一同に会し、エピジェネティクス研究に関する最新の知見と情報を交換・発信する場となっています。第1回(2007年)の年会開催時には、必ずしも一般には馴染みがなかったエピジェネティクスという概念も、年を経て研究が急速に進み、現在では多くの生命現象を説明する基盤となるメカニズムとして広く認識されるに至りました。本年会はエピジェネティクス研究をキーワードとして、参加者それぞれの専門領域の垣根を越えた議論や情報交換を行う共創の場として貢献してきており、年々参加者も増え、最近では400名を超えるまでに会が発展しています。

エピジェネティクス研究は、生物学から創薬科学、医学などの応用研究まで多岐の領域にわたり、近年はゲノムテクノロジーを用いて得られる大量のエピゲノム情報に加えて、構造生物学やイメージング技術等様々なモダリティから産生されるデータとの統合が求められています。すなわち、計測技術と情報科学とが融合した研究分野を俯瞰すべく、今回は「The convergence: technology, data and epigenetic research」をテーマに、エピジェネティクス研究の拡がりを学び、議論を深められる集会となるよう企画いたしました。

新型コロナウイルスの感染拡大により本年会も2020年以降は海外研究者との交流も困難でありましたが、今回は海外から4名の第一線の研究者を招聘し、鋭意準備を進めております。皆さま、どうぞ奮ってご参加くださり、最新の研究成果をご発表頂けますようお願いいたします。

第16回日本エピジェネティクス研究会年会
年会長  油谷 浩幸
(東京大学先端科学技術研究センター シニアリサーチフェロー)