第15回日本エピジェネティクス研究会年会ご挨拶
この度、第15回日本エピジェネティクス研究会年会を2022年6月9日~6月10日の2日間、福岡市の九州大学医学部百年講堂において開催いたします。
本研究会年会は、国際的にも存在感のある幾多の研究を生み出してきた我が国のエピジェネティクス研究者達が一同に会して、日頃の研究成果を発表し最新の情報を交換する場となっています。第1回年会が開催された2007年当時を思い起こすと、エピジェネティクス研究の深まりと拡がりには隔世の感があります。動物・植物・微生物そしてヒトを含む様々な生物を対象に、それこそ分子レベルから個体集団レベルまでの研究が、基礎・応用の両面から活発に行われています。年会参加者も年々増加し、近年では400名を越える学生や研究者が参加するまでに至りましたが、講演会場一つとポスターセッションというスタイルを踏襲し、参加者全員がエピジェネティクス研究の全体を俯瞰できるような運営がなされています。あらゆる生命現象においてエピジェネティクスの重要性が認識されて、様々な学会で関連セッションが設けられるようになった昨今、エピジェネティクスという軸で分野横断的な視座を得られる本会は貴重な存在となっています。
今回は「原点回帰とNext questions」というテーマの下、様々な研究者にエピジェネティクスに対する興味の原点と未来への夢を語って頂き、参加者が各自のエピジェネティクス研究を見つめなおす契機を提供したいと考えています。特に次代を担う方々の刺激的なお考えを伺うべく、若手企画セッションの公募を行います。また、様々な理由で福岡まで出向くことが難しい方々のために、口演のオンラインライブ配信も行います。
新型コロナウイルス感染症の動向が気になるところではありますが、第13回年会以来3年ぶりに参加者の皆さんと直接お目にかかって議論できることを祈念しつつ、鋭意準備を進めております。皆さま、どうぞ奮ってご参加くださいますようお願い申し上げます。

第15回日本エピジェネティクス研究会年会
年会長 伊藤 隆司
(九州大学大学院医学研究院 教授)