埼玉県支部シンボルマークについて

         田林クリニック 田林 晃(MD)

                                
平成7年11月
29日の総務委員会において、編集委員会案として、かねての懸案であった埼玉県支部
シンボルマークの8種類(図1)が提案されました。いずれも県にゆかりの深い県木の欅や県鳥のシラ
コバト、県花のサクラソウを題材としたもので、どれも力作で甲乙つけ難く決定に至りませんでした。
というわけで、小生の懇意にしている画伯に依頼してみようということになり、高濱支部長と相談の
上、その画伯に欅を題材として三つデザインしてもらい、ファックスで支部長に見ていただきましたと
ころ、図2の如きシンボルマークが支部長より推薦され、総務委員会を経て平成8年2月17日の理事
会で日本臨床細胞学会
埼玉県支部のシンボルマークとして決定されました。流石にプロの手によるもの
は素晴らしく後世に永く伝えられても恥ずかしくないものと思われました。その画伯、井田益嗣氏をご
紹介いたしましょう。

図1日本臨床細胞学会埼玉県支部シンボルマーク 編集委員会案

        
図2日本臨床細胞学会埼玉県支部のシンボルマーク(案)井田益嗣画伯 作

 画伯の奥様安子さんは蓮田市音楽連盟の重鎮で、市で一番歴史のあるフリージアコーラスの指導の
他、埼玉オペラ協会の役員としても活躍されておられます。5年前に市の総合体育館パルシーのオー
プンに行われた蓮田第九に積極的に参加され、その際のポスター製作をご主人の画伯にお願いし、そ
れが縁で小生ともおつきあいが始まりました。画伯のアトリエは
久喜市にありそのオープンに招かれ
た時に、画伯の中学生時代の昆虫のデッサンを見せて戴きました。それは素晴らしいもので栴檀は双
葉より芳しの諺通りでした。画伯は
埼玉県に生まれで、東京美術研究所に学び、故 長屋勇氏に師事、
自由美術展に初入選、1960年日本アンデパンダン展、1990年ル・サロン展で銀賞受賞(パリ
グランパレ)、現在ル・サロン会員、1991年ペルー美術展、1997年日仏現代展、1969年
〜98年個展28回 主に池袋三越、
松本市井上で、又デザインでは講談社のディズニー絵本、」ス
ーパーマシン図鑑シリーズ、その他多数。イラストでは講談社絵本「これがきょうりゅうだ」ムーミ
ン、のらくろ、タイガーマスク、世界の名作絵ばなし等あります。なお、画伯によりますと、シンボ
ルマークについて欅は埼玉の木であり、5月の新緑は生命の力感を感じるので、爽やかな風と春のい
ぶきを表現してみたかったとのことです。形の上では右の方に流れると自然に見えるが、強さを表し
たくて逆の構図にしたとのことです。なお、当時の高濱支部長は葉っぱに見える一枚一枚が論文であ
って、この多くのものが、
埼玉県支部を支えているのだとの感想をもらされておられました。