埼玉県臨床細胞学会


      埼玉県臨床細胞学会会長

                     清水 禎彦



 平成284月より埼玉県臨床細胞学会会長に就任いたしました埼玉県立循環器・呼吸器病センター病理診断科の清水禎彦です.会長就任に際し,一言ご挨拶を申し上げます.

 平成274月より前会長の清水道生先生の後を受け,会長代行として埼玉県臨床細胞学会の運営に努め,会員の皆様のご指導,ご協力により無事に任期を満了することができました.これも会員の皆様のおかげと,心から感謝しています.埼玉県臨床細胞学会は,前身である日本臨床細胞学会埼玉県支部が1977年に設立されており,その歴史は40年になろうとする伝統ある学会です.これまでに多数の有能な臨床医,細胞診専門医,細胞検査士を輩出してきていますが,この歴史を次世代につなげていくという責任の重大性にあらためて身の引き締まる思いです.

 本学会の目的は,会則で埼玉県における臨床細胞学の進歩と普及を図るとともに,細胞診断業務に従事するものに対して,細胞診断の教育指導に関する事業を行い,また,会員相互の親睦と連携を図ることと定められています.このことを達成するために,毎年,学術集会,細胞診講習会,細胞診ワークショップ,山梨・埼玉合同講習会などの学術行事を開催していますが,最近これらの会に参加してみますと驚くほど参加人数が増えており,それぞれの会に対する会員の皆様の期待の高さが感じられ,より充実した内容となるよう支援を行いたいと考えています.また,学会誌(埼玉県臨床細胞学会誌)も年1回発行しています.収載されている論文は各学術行事での発表内容を中心として編集されていますが,学会誌は学会における顔と言ってもいいものであり,各学術行事で発表された会員の皆様には,是非ともその内容を論文として残して頂きたいと思います.

 最近では,新しい手法を用いた医学研究が進み,病理診断,細胞診断には免疫染色や遺伝子診断が取り入れられてきています.分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬など,癌の治療にかかわる薬が次々と開発,認可されており,今後,細胞診が持つ役割も大きく変化していくことが予想されます.一方,これまで培われてきた形態を基盤とした細胞診の意義は変わるものではなく,信頼性の高い診断ツールとしての細胞診をより飛躍させていく必要があります.基礎的な事柄から最先端の知識まで,これから扱うテーマは豊富であり,身近にある学会として埼玉県臨床細胞学会が担う役割もますます重要となっていくものと考えます.

 埼玉県臨床細胞学会が会員相互に役立つ学会としてより一層成長できるよう,全力を尽くす所存です.会員の皆様のご協力をよろしくお願いいたします.