口演(94-98) 消化器一般(2):転移と分子標的
10月12日 第 5 会場 時間:15:50〜16:30
Top へ戻る
O_18
[ 94 ]
切除例からみた消化器癌腹膜転移の転移経路の検討

田中 孝幸, 熊谷 一秀, 清水 浩二, 横山 登, 増尾 光樹, 山形 健一
昭和大学付属豊洲病院 外科


【目的】消化器癌の腹膜転移は漿膜より露出した癌細胞が脱落、遊離し腹膜(stomata,milky spot,その他)に着床、増殖することに本態があると考えられている。一方、我々はラットを用いたリンパ系のnetworkの解析によりリンパ系の鬱滞によりリンパ流は容易に逆流を起こすことを観察し、リンパ系を介した腹膜転移の可能性を報告してきた。また、臨床例でも腹膜転移(初発、再発)とリンパ節転移、リンパ管侵襲、間質内癌浸潤などとの強い相関を報告した。今回は腹膜転移切除例を用いて間膜、切除巣の癌進展の病理組織学的解析により腹膜転移の病態を検討した。【対象と結果】対象は腹膜転移巣を切除した22例で、初発腹膜転移例17例、再発例5例であった。大網転移例では乳斑転移巣と胃大綱動脈幹リンパ節転移巣とのほぼ連続した交通(癌浸潤)がみられ、腸間膜および腸管切除例では腸間膜リンパ管内の癌細胞浸潤が目立ち、腸管部では筋層を越え粘膜下層の癌細胞の浸潤が特徴的であった。【結果】以上の所見より腹膜転移はリンパ行性転移の可能性も強く考慮すべきであると思われた。

JSCO37 抄録集