第19回日本聴神経腫瘍研究会
第19回日本聴神経腫瘍研究会を筑波大学耳鼻咽喉科が担当させていただくこととなりました。筑波大学は平成10年に第7回の本研究会を草刈潤が担当させて戴いて以来12年振りとなります。教室員一同、大変光栄に存じております。
今回は、指定演題として、「治療方針決定までのプロセス」および「長期経過観察症例について」を設けました。前者については、本研究会が耳鼻咽喉科医、脳神経外科医、放射線科医からなっていることからもおわかりの様に、その治療方針決定についてはさまざまなご意見や指針があり、これまで本研究会でも大いに議論を交わしてきたところであります。
そこで、それぞれの施設、診療科のお考えをこのあたりで一度まとめてみたいと考えました。後者については、本研究会の委員会でも何度か調査を試みているところではありますが、聴神経の自然経過や治療後の再発や再増大等極めて興味深いところかと思われます。一般演題もあわせ、28題の多くの演題をお寄せいただきました。深い議論がすすむことを祈っております。
また、昨年からの試みとして、教育講演を本年も企画しました。本年は慶應義塾大学耳鼻咽喉科の井上泰宏先生に「中頭蓋窩法および拡大中頭蓋窩法による小脳橋角部へのアプローチ‐ガダバーを用いた3Dビデオによる術野の検討‐」と題してお願いしました。聴神経腫瘍の治療に関わる多くの、殊に若い先生方の参考になればと存じます。
例年通り活発なご議論が展開され、聴神経腫瘍の治療戦略に新しい未来が開けることを祈念いたします。
第19回日本聴神経腫瘍研究会
会長 原 晃
筑波大学 耳鼻咽喉科