第55回日本アレルギー学会秋季学術大会 主題:21世紀のアレルギー学の発展と展望
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会長からの御礼挨拶

会長
井上 洋西

去る10月20日から22日にわたり盛岡にて開催されました第55回日本アレルギー学会秋季学術大会におきましては、会員の皆様方から多大なご支援とご協力を頂き、3,355人の参加者を得て無事終了出来ましたことを、ここに皆様に御礼申し上げます。
 今回の学術大会は学会の社団法人化後第1回目のものであり、今後の日本アレルギー学会学術大会のあり方を示すものとして、何をなすべきかを考えながら進めました。このため、学術大会のテーマを「21世紀のアレルギー学の発展と展望」とし、近年の目覚ましいアレルギー疾患の成因、病態に関する分子生物学的、遺伝学的研究の進展を踏まえて、かつアレルギー治療法の発展にもかかわらず増え続けるアレルギー疾患罹患さんを前に、「我々のアレルギー学の足跡をたどり、現状をとらえ、今後の目標を明らかにする」ことに主眼を置きました。このことは気管支喘息の成因、疫学、病態、検査法、予防、モニターリング、新しい治療法に関して、会長講演を始めとして、招待講演、教育講演、教育セミナー、シンポジウム、イブニングシンポジウムと幅広く発表、討議されたと考えます。また、小児科、耳鼻科、皮膚科、眼科のそれぞれの領域におけるアレルギー疾患の成因、病態、検査法、予防、治療法に関しても、招待講演、教育講演、教育セミナー、シンポジウム、イブニングシンポジウムを通じて広く熱心に討議されました。このため特別プログラムも特別講演(2題)、招請講演(3題)、招待講演(11題)、教育講演(16題)、教育セミナー(18題)、シンポジウム(20テーマ)、イブニングシンポジウム(12テーマ)と計91プログラム・231講演にのぼりました。また、お陰様で多くの一般演題を賜り(530題)、また内外から沢山の参加者をお迎えし、盛会裡に終了する事が出来ました。これもひとえに会員の皆様方を初めとする学会・協会役員の方々のお力添えがあってのことと、感謝申し上げます。

 また海外の第一人者の14名を招請し、御講演とシンポジウムへの参加を通じて世界の動向を紹介して頂きました。さらに本大会の新しい企画として東アジアの国から優れた若手の研究者を12人(海外:韓国2、香港1、台湾2、タイ1名;国内6名)の研究者を招待し「インターナショナルセッション」を開催しました。

 また下記のごとく、数々の新しい趣向を取り入れ学術大会の活性をはかりました。このような試みが出来ましたのも、会員皆様を初め、協賛頂いた日薬連77企業ならびに教育セミナー20企業、イブニングシンポジウム13企、市民公開講座1企業、その他地元5企業のお陰と感謝しております。さらに学会開催に際してはコンベンション会社サンプラネット(山崎秀昭、山崎信子両氏)、通訳のオフィスガンルーム(二宮信彦氏)・北山ユリグループの皆様、地元の通信企業アールナック(株)、配信企業新和企画、ホテルメトロポリタン盛岡、盛岡文化センター、盛岡市民交流センターに紙面をお借りして感謝申し上げます。

 なお本学術大会として新たな趣向・提案については以下に簡潔に述べます。今後の参考にして頂ければ幸甚です。

※1.「21世紀のアレルギー学の発展と展望」の発行
 当教室の「ホヤ喘息」の診断・治療の研究の発展の歴史をまとめ「21世紀のアレルギー学の発展と展望」として出版・配布をさせて頂きました。これは、若い研究者に日本のアレルギー研究の1つの足跡を示し、現在の課題を確認し、今後の研究や診療の発展に役立てて頂くためのものです。この「減感作」に発する“免疫寛容”の研究は、今後のアレルギー治療の発展と展望の一つとして極めて重要な課題と考えられます。

※ 2.「International Session」の開始
 新しい企画として、アジアの国々から優れた研究をしている若い研究者を12人(海外6人、国内6人)を招待し、「インターナショナルセッション」を開催しました。このことは本学会としては初めての試みであり、本学会自身の国際化の目標に一歩踏み出した点で意味あるものと考えられます。このセッションでの会長挨拶の中でも述べたごとく、我が国を含め東アジアの国々は、生活、住居、食物、気候、人種など類似点も少なくありません。アレルギー疾患の予防、治療戦略においても、共に考え共に解決方法を見いだしていくことが出来るはずです。我が国は“アレルギー疾患先進国“として、近隣諸国にその対処法、予防法を教える立場にあります。このような活動を通じてお互いを知り、友好を深め、力を合わせて研究する事により、この地域のアレルギー学の発展が加速され、予防・治療法も発展するものと考えられます。このことがまた我が国の企業が東アジアで活躍する基礎を築くことになることはいうまでもありません。将来もこのような企画が継続されることを望みます。
さらにこの海外に開かれた学会をサポートするものとして、英文抄録集「English Version of Academic Program」を作成(A4版45ページ)し海外からの参加者に提供しました。これには会場ならびに周辺の地図も、全講演プログラムのカレンダー、タイトル・発表者名を含み、英文抄録も全て掲載しました。今後の学術大会の参考にして頂ければ幸いです。

※ 3.「妊娠時の喘息治療のガイド」の発行
 またさらに、医療の質の向上・医療の安全の面から、昨年12月NIHから出版された「妊娠中の喘息管理 薬物療法ガイド」(正テキスト、ダイジェスト版各1冊)を日本アレルギー協会宮本昭正先生の監修のもとに邦訳し配布をさせて頂きました。これは学会の社会に対する責任としての医療の安全・医療の質の向上をはかる上で、極めて貴重な役割を果たすものと考えられます。この出版には、アストラゼネカ、三菱ウエルファーマ、日研化学の協賛を得たもので、ここに感謝の意を表します。
 学術大会は、医薬品発売記念会とは一線を画して、今後も公正な立場から医薬品の長所・短所、正しい運用を会員に示していく必要があります。

※ 4.「講演内容の録画、DVD提供、配信」
 新しい試みとして、特にプライマリケアに従事する若い医師・専門医、医療関係者の育成のため、一部のプログラムを記録し、DVDにて配布することにしました(40プログラム)。今回のDVD提供の目的は、会員の便を図るためと将来の学会のDVDライブラリーの整備に備えるためものです。海外からの講演者を含めてほとんどの講演者がDVDでの提供を快諾してくれました。さらに、今回は学会広報委員会とそれに属する啓発活動専門部会の先生方のご厚意で、各講演内容に大きな誤りがないことを念のためチェック頂くことができました。また著作権協会との契約により、日本の学会(学術大会)としては初めて講演者の講演内容や学会のDVDの版権の保護が実現しました。  
 今回の経験を参考に、今後は学会や担当委員会であり方をさらに検討し、資金を確保し学会としてDVDライブラリーを整備していくことが望まれます。このことは若い会員の診療レベルの向上にもつながり、専門医の教育にとっても必要なことと思われます。さらに学会として、研修医の勧誘や会員の増加にも役立つものと思われます。
 
※ 4.「能楽 秀衡」について
 また、Welcome Party に先立つ歓迎行事として能「秀衡」を堪能していただきました。
 会期前日の夕方6時からの開催ということもあり、必ずしも多くの会員に参加していただくことは出来ませんでしたが、このような学術大会のひとこまを日本のそして東北の文化に触れて頂いたことは私共の喜びでもありました。

平成17年12月吉日


             第55回日本アレルギー学会学術大会
                    会長 井上 洋西
               (岩手医科大学第三内科教授)

 
   
 
お問い合せ先:事務局
岩手医科大学内科学第三講座
〒020-8505 岩手県盛岡市内丸19-1 TEL019-651-3918 FAX019-651-3919 Mail:allergy@iwate-med.ac.jp