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役員・社員・委員

2020年名誉会員のご紹介

山田芳嗣 先生 (国際医療福祉大学三田病院 病院長)

代議員(1998~2019年)
第33回日本呼吸療法医学会学術総会 会長(2011年)
理事(2003~2008年、2011~2012年)

ご挨拶

理事長

 このたび、日本呼吸療法医学会の名誉会員に推戴していただき誠にありがとうございます。会員としての節目にあたり長年の本学会とのかかわりを思い返してみると、人工呼吸・呼吸療法に関する医学・医療の進歩と変遷を感慨深く大きな歴史の流れのように感じます。1980年代の高頻度換気法、1990年頃のpatient-ventilator interaction、ventilator induced lung injuryの臨床的重要性の認識、2000年の肺保護換気戦略、2009年の新型インフルエンザ(H1N1)のパンデミックを契機として重症呼吸不全に対するECMOの有用性の確立、そして今、新型コロナウイルスのパンデミックが半年以上継続している渦中にいます。2020年10月初めの時点で、世界の感染者数は3,000万人を超え、まだまだ終息する兆しはみられませんし、死者数は累計100万人に達しております。40年以上にわたって日本呼吸療法医学会が推進してきた人工呼吸・呼吸療法の進歩が新型コロナウイルス感染症に対する医療体制の堅持にどれだけ役に立っているか測り知れないほど大きいと思います。

 私が会長を務めた第33回学術総会は2011年3月東日本大震災の直ぐ後でしたが、それでも予定通り学術総会を開催できました。コロナ禍の閉塞状況を早期に乗り越え再び本学会に集まって呼吸療法の進歩に向けて切磋琢磨できることを待望しています。


落合亮一先生 (東邦大学 法人本部)

代議員(2000~2019年)
第32回日本呼吸療法医学会学術総会 会長(2010年)
理事(2011~2015年、2018~2019年)
監事(2016~2017年)

ご挨拶

理事長

 このたびは、日本呼吸療法医学会の名誉会員に推戴いただきまして、誠に光栄であるとともに厚く御礼を申し上げます。

 研修医時代に、先輩医師に連れられて本学会の前身である『人工呼吸研究会?』に参加したのが最初の遭遇です。当時、この研究会は日本医大麻酔科教授の西邑先生が主宰されていて、熱き議論がまさに丁々発止に行われ、『恐ろしいところに来てしまった。もう、二度と来るまい』と誓ったのですが、米国滞在中に呼吸調節機構の研究に携わったことで、帰国後に再会した次第。今でも鮮明に覚えているのは、帰国後の初舞台がシンポジウムで、座長が名誉会員の丸川先生、トップバッターが同じく名誉会員の氏家先生でした。『攻撃は最大の防御』さながらに、丸川座長にいきなり質問をし、『落合君、座長に質問はご法度だぞ』と逆鱗に触れたのは、良い思い出です。

 2010年には学術総会会長を仰せつかりましたが、リーマン・ショック真っ最中で資金繰りに大変苦労し、新型インフルエンザ(H1N1)が重なり話題に事欠かない時を過ごしました。H1N1インフルエンザ肺炎のECMO成績が振るわなかったことでECMOプロジェクトを立ち上げ、英国での取り組みを学びながら我が国独自の仕組みを模索しました。同時に、ELSOのアジア・パシフィック地方会の立ち上げに参加でき、2015年には京都にアジア・パシフィックELSOを誘致できたのは、私たちのECMO治療の金字塔であったと思います。

 本学会は、呼吸管理に特化した特異な学会で、今まで非常に多くの方達に支えられてきました。あらためて皆様の温情とご協力に感謝申し上げます。有難うございました。