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回復期リハビリテーション病棟における脳卒中後疲労(Post-Stroke Fatigue)とその支援に関する医療従事者調査

佐藤美紀子,百田武司
Jpn J Compr Rehabil Sci 14: 39-48, 2023

【目的】回復期リハビリテーション病棟の医療従事者の脳卒中後疲労に対する認識と支援を明らかにすること.
【方法】3施設の回復期リハビリテーション病棟の医療従事者全数(医師,看護師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士)を対象に,脳卒中後疲労とその支援に関する質問紙調査を実施した.数量データは統計分析,自由記述データは内容分析を行った.
【結果】研究対象者130名のうち94名から回答を得た(回収率72.3%,有効回答率100%).「脳卒中患者はいつも疲れている,または,とても疲れやすい」と感じる者は63.8%,脳卒中後疲労の問題の重要性と対処の必要性を認識している者は, それぞれ70.2%,73.4%であった.脳卒中後疲労により発生する問題として「リハビリテーション遂行阻害」,「意欲低下」,「抑うつ」,「他者との交流の減少」,「目標の喪失」等が抽出された.脳卒中後疲労に対する支援割合は57.4%であり,「休息の確保」等の個別支援であった.支援効果は,44.4%は「どちらとも言えない」,3.7%は「あまり効果がない」と回答した.セラピストの認識と支援割合は,看護師より有意に高かった.
【結論】脳卒中後疲労は身体・心理・生活機能に負の影響を与える重要な問題と医療従事者に認識されていたが,効果的な支援は行われておらず,介入の開発の必要性が示唆された.

【キーワード】:脳卒中後疲労,支援,回復期リハビリテーション病棟,医療従事者調査

第14巻 目次