Case Report

MLF症候群を呈した症例への自主トレーニングを含めた外眼筋麻痺に対するリハビリテーションの実践

渡部喬之,鈴木久義,阿部真理奈,内堀謙吾,千賀浩太郎
Jpn J Compr Rehabil Sci 13: 36-40, 2022

【はじめに】MLF症候群により外眼筋麻痺を呈した症例に対し,入院中は作業療法士による眼球運動リハビリテーション,退院後は作業療法士が指導した自主トレーニングを行い,良好な結果が得られたため報告する.
【症例】橋梗塞により,MLF症候群を呈していた.左眼の内転障害が顕著であり,正中視における複視を認め,生活に強い不自由を感じていた.症例に対し,入院中は作業療法士による追視,固視,サッケード,輻輳を含めた眼球運動リハビリテーション,退院後は作業療法士が指導した1日10分,2セットの追視,固視,輻輳を誘発する自主トレーニングを行った.その結果,斜視角,複視の程度,生活の不自由度が改善した.
【考察】自主トレーニングを含めた眼球運動リハビリテーションは外眼筋麻痺の改善に寄与した.

【キーワード】:外眼期麻痺,MLF 症候群,自主トレーニング,リハビリテーション

第13巻 目次