堀 博和, 園田 茂, 渡邉 誠, 奥山夕子, 岡本さやか, 岡崎英人
Jpn J Compr Rehabil Sci 10: 82-87, 2019
【目的】回復期リハビリテーション病棟に入院した脳卒中患者においてFunctional Independence Measure(FIM)
の入院から2週の変化により,退院時ADLがどう異なるかを検討した.
【方法】2,636名の脳卒中患者を対象とした.FIM 運動項目合計(FIM motor subscore(FIMM))7区分(FIMM7)
の入院時と2週時,FIM認知項目合計(FIM cognitive
subscore(FIMC))7区分(FIMC7)の入院時と2週時の組合せで,入院時FIMM,退院時FIMM,FIMM利得,FIMM効率の中央値を算出し,差を検定した.
【結果】FIMM7,FIMC7とも,入院時と2週時に差があるほうが退院時FIMMや,FIMM利得・効率が有意に高い組合せが多かった.
【結論】入院から2週でFIMMまたはFIMCの改善を認めた患者ほどADL帰結が良いと考えられた.
【キーワード】脳卒中,リハビリテーション,回復期,ADL,帰結予測