後藤進一郎, 小口和代, 星野高志, 池内 健, 浅井 崇, 太田有人, 小川太志, 伊藤達之, 大高恵莉
Jpn J Compr Rehabil Sci 10: 1-8, 2019
【目的】バランス練習アシスト(BEAR)実施前後の疾患別の効果の違いを検討する.
【方法】自立歩行が可能なBEAR実施患者19名(脊髄疾患5名・脳卒中テント上9名・脳卒中テント下5名)を対象とした.Mini-BESTest,快適歩行速度,継足歩行速度,TUG,FRT,筋力を評価し,実施前後比較はWilcoxon符号付順位検定を用いた.到達ゲームレベルと疾患の関連はSpearmanの順位相関係数を用いた.
【結果】前後比較は,脊髄疾患でTUGが改善した.
テント上は快適歩行速度,継足歩行速度,TUGが改善した.テント下は快適歩行速度が改善した.Mini-BESTest は全疾患で改善した.到達ゲームレベルはテント下が脊髄疾患より低値だった.
【考察】BEARはテント上でバランス改善効果が高いといえた.一方テント下は到達ゲームレベルが低値だが,適切な難易度の反復運動でバランス指標が改善すると推察した.
【キーワード】バランス練習アシスト,バランス,疾患別,失調,ロボット