原著

健常若年者における肩関節屈伸と足関節屈伸時の仙骨部皮膚血流量の変化

佐藤寿晃, 早坂智美, 荒田 孝
Jpn J Compr Rehabil Sci 7: 107-110, 2016

【目的】本研究は,健常若年者を対象に肩関節屈伸と足関節屈伸運動時に仙骨部皮膚血流量が変化をもたらすか否かを検討した.
【方法】対象は健常若年者18名であった.測定機器は,レーザー血流計を用いた.測定部位は左右の上前腸骨棘を結んだ線上の中点の仙骨部とした.測定項目は肩関節屈伸と足関節屈伸のそれぞれ自動運動と他動運動を実施した.
【結果】運動部位の違いでは,足関節屈伸運動より肩関節屈伸運動の方が運動時の仙骨部皮膚血流量が有意に増加した(p<0.01).また運動方法の種類の違いでは足関節および肩関節ともに他動運動よりも自動運動の方が運動時の仙骨部皮膚血流量が有意に増加した(p<0.01).
【結論】運動部位と運動の方法の種類の違いによって仙骨部皮膚血流量が変化することを示すことができた.

【キーワード】健常若年者,肩関節と足関節屈伸運動,仙骨部皮膚血流量

第7巻 目次