徳永 誠, 渡邊 進, 中西亮二, 山永裕明, 米満弘之, 箕田修治, 寺崎修司, 平田好文, 山鹿眞紀夫, 橋本洋一郎
Jpn J Compr Rehabil Sci 5: 136-140, 2014
【目的】入院時FIMの影響を補正したFIM改善指標である補正FIM総得点effectivenessを用いて,脳卒中の病型・性別・年齢がFIM改善に及ぼす影響を明らかにする.
【方法】対象は,脳卒中地域連携パスに登録された脳卒中患者3,034例である.脳卒中の病型(梗塞/出血)と性別(男性/女性)で4群に分け,年齢を5歳刻みで9群に層別化した.そして補正FIM総得点effectivenessの平均値を調査した.
【結果】平均補正FIM総得点effectiveness は,4群とも70歳以上では同じように低下した.69歳以下では,脳出血では脳梗塞よりも有意に大きかったが,性別による有意差は明らかでなかった.
【結論】脳卒中患者のFIM改善の調査では,性別で分ける必要性は高くないが,脳卒中の病型と年齢で層別化すべきである.
【キーワード】補正FIM総得点effectiveness,FIM改善,脳卒中の病型,性別,年齢