原著

回復期リハビリテーション病棟における脳卒中患者の入院時認知FIMと運動FIM利得との相関

今田吉彦, 徳永 誠, 福永貴美子, 三宮克彦, 井上理恵子, 濱崎寛臣, 野口大助, 中島雪彦, 渡邊 進, 中西亮二, 山永裕明
Jpn J Compr Rehabil Sci 5: 12-18, 2014

【目的】Functional Independence Measure の認知項目合計点(認知FIM)と運動項目合計点(運動FIM)の改善度(利得)との相関を明らかにする.
【方法】対象はA病院の回復期リハビリテーション病棟に入棟した脳卒中患者1,137例.運動FIMで3群・認知FIMで3群に層別化した運動FIM利得の比較,運動FIM利得を目的変数とした重回帰分析を行った.
【結果】入院時運動FIMが13〜38 点と39〜64 点において,入院時認知FIMが高いほど有意に運動FIM利得が大きかった.重回帰分析では,入院時運動FIM13〜34 点・認知FIM 5〜14 点において,入院時認知FIMが1点増すごとに運動FIM利得は0.889点大きくなった.
【結論】入院時認知FIMと運動FIM利得との相関が示された.

【キーワード】認知FIM, 運動FIM利得, 重回帰分析, 層別化

第5巻 目次