伊藤真也, 富田 豊, 田辺茂雄
Jpn J Compr Rehabil Sci 4: 80-83, 2013
【目的】足部から下腿の3次元解析は,大規模な研究施設に限られ,また高価である事から,計測場所が限局されず,安価なデジタルカメラを用いた静止画の3次元解析方法を開発し,臨床研究に応用させること.
【方法】対象の後方6mの距離および同じ距離で左右に45°開いた位置に3台のデジタルカメラを設置した.撮影された画像から三角測量の原理を用いて3次元座標を算出した.その精度を足部から下腿の石膏モデルに貼付けたマーカを読取り検証した.
【結果】読取り誤差は平均0.6mm,繰り返し誤差は最大で1.6mm,平均1.3mm,直接評価法との誤差率は最大2.3%と高い信頼性が得られた.
【結論】本法を用いた3次元解析は高い信頼性が得られた.静止画の解析に限られるという限界があるが,
使用機器が安価であり,計測場所が限局されないことから,臨床現場で普及し,応用が期待される.
【キーワード】足部・下腿のアライメント,3次元解析, デジタルカメラ,精度