原著

背部筋肉痛保存療法におけるロキソプロフェンナトリウム水和物含有テープ剤(LX-P)の有用性の検討−日本整形外科学会腰痛評価質問票(JOABPEQ)を用いた臨床成績−

浅見豊子, 山之内直也, 浅見昭彦, 田中寿人, 野上憲彦
Jpn J Compr Rehabil Sci 4: 22-29, 2013

【目的】日本整形外科学会腰痛評価質問票(以下,JOABPEQ)の評価項目を導入したアンケートによって,ロキソプロフェンナトリウム水和物含有テープ剤(以下,LX-P)の鎮痛効果,満足度,QOL改善効果を検討した.
【方法】背部筋肉痛を有する患者53例(男性18例,女性35例)に,LX-P100mg(1日1回貼付)を4週間投与し,患者記入式アンケート調査を実施した.
【結果】LX-P の投与により,VASは1週目から有意に低下し,4週目には切替患者の50%以上で,満足度が前投与薬より改善した.JOABPEQの重症度スコア(全例)は,疼痛関連障害,腰痛機能障害が1週目から,社会生活障害が2週目から有意に上昇し,疼痛関連障害に対するLX-Pの4週目の有効率は62.2%であった.
【結論】LX-Pは良好な鎮痛効果とQOL改善効果を併せ持ち,実臨床において有用な薬剤であると考えられた.

【キーワード】ロキソプロフェンナトリウム,JOABPEQ, VAS,QOL,背部筋肉痛

第4巻 目次