古里恭子, 長尾妙子, 竹谷剛生, 中薗寿人, 野口大助, 渡辺 進
Jpn J Compr Rehabil Sci 4: 14-16, 2013
【目的】脳梗塞患者の疾病悪化や再発予防のためには
服薬管理が重要課題であると考え,早期服薬自立を目指し,FIM による服薬自己管理練習開始へのアルゴリズムを改良し「AIMS-F」とした.
【方法】最終的に服薬管理が自立した脳卒中患者のうち,練習開始時点で自助具を要した群と袋渡しで可能だった群の2群に後方視的に分けた.練習開始時の
FIM5項目(排尿,排便,整容,記憶,社会的交流)合計点から,最適な開始方法の選択(自助具使用,袋渡し)を予測した.袋渡しで開始可能なカットオフ値をロジスティック回帰分析にて算出した.
【結果】ROC 曲線において回帰モデルの適合性は
AUC が82%であり,FIM5項目合計点のカットオフ値は32点と判断した.感度は85%,特異度は64%
であった.
【結論】開始時の基準として,AIMS-Fの有用性が示された.AIMS-Fの導入に伴い,服薬自己管理練習開始の可否と方法を明示でき,統一的アプローチによる早期自己管理達成の可能性が示唆された.
【キーワード】FIM,早期内服自己管理,アルゴリズム, 内服管理方法,脳卒中患者