原著

熊本脳卒中地域連携パス参加の回復期リハ病院における重症度で調整した平均在院日数と自宅退院率

徳永 誠, 渡邊 進, 中西亮二, 山永裕明, 川嵜 真, 平田好文, 山鹿眞紀夫, 寺崎修司, 橋本洋一郎, 園田 茂
Jpn J Compr Rehabil Sci 3: 26-31, 2012

【目的】熊本脳卒中地域連携クリティカルパス参加の回復期リハビリテーション(リハ)病院における,重症度(日常生活機能評価表合計点)で調整した平均在院日数と自宅退院率を明らかにする.
【方法】脳卒中患者762例を対象にした.全病院における患者分布を標準重症度分布とし,個々の回復期リハ病院の重症度分布が,標準重症度分布と同一となるように調整した平均在院日数と自宅退院率を病院ごとに求めた.
【結果】調整平均在院日数が長いと調整自宅退院率がほぼ直線的に高くなる傾向があったが,調整平均在院日数が90 日以上の病院でも調整自宅退院率は0.7程度に留まっていた.
【結論】熊本には,短い平均在院日数で高い自宅退院率を確保している回復期リハ病院はなく,自宅退院率を下げないためには,90日以上の調整平均在院日数が必要と思われた.

【キーワード】平均在院日数,自宅退院率,地域連携パス,重症度

第3巻 目次