柴田斉子，加賀谷 斉，稲本陽子，才藤栄一，岡田澄子，太田喜久夫，金森大輔
Jpn J Compr Rehabil Sci 2: 54-62, 2011
【目的】代表的な嚥下手技であるMendelsohn
maneuver（MM）とsuper-supraglottic swallow （SSGS）
について，320-row area detector CT（320-ADCT）を用いて３次元的な運動学的解析が可能かどうかを検討すること．
【方法】45 度リクライニングシートにもたれた被験者に４ml の５％とろみ付きバリウム溶液を口腔保持させ，通常嚥下，MM，SSGSを指示した．320-
ADCTにて3.15 秒間撮影し，half reconstruction 法を用いて再構成し，それぞれにおける嚥下事象のタイミングを比較した．
【結果】通常嚥下，MM，SSGS のいずれにおいても声帯閉鎖や食道入口部開大のタイミングを把握することが可能であった．
【結論】320-ADCTを用いて嚥下手技の３次元的な運動学的解析が可能である．
【キーワード】320-ADCT，嚥下手技，Mendelsohn maneuver，super-supraglottic swallow