寺西利生,近藤和泉,園田 茂,加賀谷 斉,和田陽介,宮坂裕之,谷野元一,成田 渉,櫻井宏明,岡田 誠,才藤栄一
Jpn J Compr Rehabil Sci 1: 11-16, 2010
【目的】立位バランスの判別的尺度であるStanding
Test for Imbalance and Disequilibrium (SIDE) を臨床で転倒予防に使用する前段階として,信頼性と妥当性および簡便性を検証することである.
【方法】回復期リハビリテーション病棟入院患者30
名(男性18 名,女性12 名),年齢57.4 ± 16.97 歳(平均± 標準偏差)(範囲:25 - 85 歳)に,2名の理学療法士が別個にSIDE 評価を行い, 同時にBerg
Balance Scale (BBS) も評価した.信頼性の検討は,複数検者によって別個に得られた2回のSIDE level 間の
Cohen’s Kappa 統計量を,妥当性の検討は,SIDE level
とBBS score 間のSpearman の順位相関係数を用いて分析した.
【結果】Kappa 統計量は0.76,Spearman の順位相関係数は,0.93(p<0.01)であった.
【結論】SIDE は,高い信頼性があり,BBS と比較した時,より簡便で十分な同時妥当性があると考えられた.
【キーワード】評価法,姿勢バランス,転倒予防