バセドウ病眼症と喫煙の関係

 バセドウ病にみられる症状の中に眼球突出、いわゆるバセドウ病眼症がありますが、この症状と喫煙との関係について以下に示します。
 バセドウ病眼症と喫煙についての最初の報告によると、バセドウ病眼症を併発していたバセドウ病患者 12 名のうち、10 名(83 %)が喫煙者であったのに対して、バセドウ病眼症を併発していないバセドウ病患者 24 名のうち、喫煙者は 11 名(46 %)であり、喫煙者は非喫煙者に比べてバセドウ病による眼球突出のリスクがあると発表されています。その後、いくつかの報告が発表されましたが、いずれもこれを裏付けるものでした。また、バセドウ病患者の初診時の眼球突出度を測定し、5 年後の変化を追跡調査した報告によると、喫煙本数の増加と共に悪化しており、またこの 5 年間に新たに眼球突出が出現したものは、非喫煙群では 1 名(0.6 % 167 名中)に過ぎませんでしたが、喫煙者群では 11 名(12.5 % 88 名中)にみられ、喫煙はバセドウ病眼症(眼球突出)の発症因子であると共に憎悪因子であることが考察されました。
 したがって、バセドウ病を発症していて喫煙する患者に対しては、「喫煙はバセドウ病の眼球突出を悪化させますので吸わないようにして下さい。」という生活指導を行うことが必要になるでしょう。