GREETING会長挨拶
この度「第40回日本消化器内視鏡学会近畿セミナー」の会長を担当させていただく神戸市立医療センター中央市民病院の猪熊哲朗です。
昨年より、新型コロナウィルス感染症の流行が継続している中で、各施設において、感染対策と内視鏡診療継続の両立に努力されていることと推察します。この間、いろいろな工夫・ノウハウも蓄積され、withコロナ時代の診療にも慣れてきたことを感じています。
特に、研究会・講演会では、Web開催が一般的となり、参加しやすい環境も整備されてきました。本セミナーもWeb開催となり3回目となりました。忙しい診療の合間でも、気軽に参加・聴講できるメリットもあります。
近年、医療は加速度的に進歩しており、内視鏡診療においても、AIの導入を含めて新しい機器・手技・処置具の開発は目覚ましいものがあります。超高齢化社会が進む中で、低侵襲的な治療である内視鏡治療はその適応範囲を広げていくことが求められている一方で、医療安全面でのリスク管理・感染管理などもなおざりにはできない問題です。
そこで、今回のセミナーにおいては、「内視鏡診療の最前線」で、更なる進歩を図りながらリスクとベネフィットを調和させ、最適な診療を目指すことの重要性を、各領域のスペシャリストの先生方からご講演をいただくことにしました。登録が開始されているJED(Japan Endoscopy Database)プロジェクトの現状と今後の展望についても田中聖人先生に報告いただきます。また、ランチョンセミナーとして、日常診療で頻度の多い病態である便通異常の話を木下芳一先生にお願いしています。
これから、内視鏡学会専門医を目指す先生方を含め、多くの皆様の参加がいただけるよう、魅力的なプログラムを準備いたしました。
本セミナーが参加される先生方の日常診療にお役に立てることを心から願っております。
Web形式の利点を活かすため、当日のLive配信に加えて、On demand配信期間も設定しており、内容の確認にご活用いただければ幸いです。
猪熊 哲朗
神戸市立医療センター中央市民病院副院長