当番世話人挨拶

当番世話人横山良仁

第22回日本婦人科がん会議

当番世話人横山 良仁

(弘前大学大学院医学研究科産科婦人科学講座 教授)

2025年6月6日(金)・7日(土)にアートホテル弘前シティにおきまして、第22回日本婦人科がん会議を開催させていただくことになりました。テーマは「婦人科がん治療の限りない進歩 ~手術・薬物・放射線・がん生殖~」としました。
手術は日本のお家芸でありますqualityの高い技術を維持しながらも、内視鏡支援ロボットが頻用されてきています。進行再発の婦人科がんには分子標的薬のみならず免疫チェックポイント阻害剤(ICI)を併用すると高い有効性が得られる臨床試験結果が発表されてきています。また、放射線治療にも抗がん剤の他にもICIが併用され、また婦人科のがん腫によっては重粒子線治療も保険診療下に可能となりました。AYA世代のがん患者に対して将来的な妊孕性を保護するシステム作りも成熟してきています。その一方で、支持緩和医療の進歩がありがん治療中の副作用軽減、終末期の患者のQOL向上にも注力されてきています。
このように婦人科がん治療の進歩は限りなく、今後も新規治療法が開発されていくことが予想されます。

日本婦人科がん会議は、国内外で行われている臨床試験の最新情報とエビデンスを共有し、さらにその議論を発展させる重要な場であります。その臨床応用に向けた議論は毎回熱いものであり、今回は議論の材料が豊富であり、治療戦略の利点・問題点が浮き彫りになることが期待されます。

第22回日本婦人科がん会議では、婦人科がん治療における最新の技術や薬物療法、放射線療法、そしてがん生殖に関する革新的なアプローチについて、specialistの方々による講演やディスカッションを通じて深く掘り下げ、参加者の皆様と情報を共有する場にしたいと考えております。

日本婦人科がん会議は、婦人科悪性腫瘍研究機構(JGOG)、さらには韓国、中国、台湾との共同体でありますEAGOTとも連携をとり、国際共同体として本会議を進めてまいりたいと考えております。

多数の会員の皆様の参加をお待ちしております。

2024年6月吉日