第17回日本婦人科がん会議

会長挨拶

第17回日本婦人科がん会議
当番世話人 平嶋 泰之
(静岡県立静岡がんセンター婦人科 部長)

臨床試験の頂を目指して

このたび、2021年2月5日(金)、2月6日(土)の両日に第17回日本婦人科がん会議を開催させていただくこととなり、大変光栄に存じます。代表世話人の杉山 徹先生、JGOG理事長の榎本隆之先生をはじめ関係各位に心より御礼申し上げます。

本会議は、代表世話人の 杉山 徹 岩手医科大学名誉教授が2005年に卵巣がん会議として盛岡の地で始められ、今回で17回目となります。婦人科がん治療における臨床試験情報を地方から発信し、婦人科悪性腫瘍研究機構(JGOG)を基盤とした日本における臨床試験推進の重要な役割を担ってきた会議です。

さて、2019年6月には、標準治療がない固形がん患者又は局所進行若しくは転移が認められ標準治療が終了となった固形がん患者(終了が見込まれる者を含む)に対して、がん遺伝子パネル検査が保険収載されました。それに伴いがんゲノム医療中核拠点病院、拠点病院が指定され、我が国でのがんゲノム医療の体制が急速に整備されています。遺伝子パネル検査の結果が治療に直接結びつくことはまだまだ少なく、特に婦人科領域では使用可能な分子標的薬が少ないために、その傾向が強いと考えられます。しかしながら、今後の薬剤開発、臨床試験の方向性、標準治療の決定は画一的な患者選択ではなく、ゲノム情報に基づいたものになっていくことは間違いないと考えられます。

そこで本会議では「臨床試験の頂を目指して」、がんゲノム医療時代の臨床試験のこれからの展望を様々な角度から考えたプログラムを構成し、魅力的な内容になったと考えております。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大予防と皆様の安全を考慮いたしました結果、今回のがん会議はやむなくWEB開催とさせていただきます。2月5日(金)および6日(土)は、プログラム通りにWEBライブ配信する予定です。また、その後しばらくの期間はオンデマンドでWEB視聴できるようにいたします。本来はたくさんの先生方に静岡にお越しいただき、富士山の「頂」を眺めながら、様々なおもてなしでお迎えしようと考えておりました。この機会を失うことは大変残念に感じておりますが、何卒ご理解を賜りますようにお願い申し上げます。

WEB開催とはなりましたが、今後の臨床試験の方向性が見える実り多い会となり、皆様のお役にたてれば幸いです。数多くの先生方のご参加を心よりお待ち申し上げております。

第17回日本婦人科がん会議
当番世話人 平嶋 泰之
(静岡県立静岡がんセンター婦人科 部長)