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専門医の理念

日本てんかん学会認定医(臨床専門医)制度第1回認定を終えて

日本てんかん学会認定医(臨床専門医)制度委員会委員長 岡 鍈次
岡山大学小児神経科

日本てんかん学会では、平成11年10月21日に第1回日本てんかん学会認定医(臨床専門医)187名を認定し、発表しました。

この認定医(臨床専門医)制度は平成8年10月に行われた第30回総会において発足し、準備が重ねられてきましたが、さらにさかのぼると、この問題を検討する最初の委員会は昭和63年に組織されていますので、およそ11年間の歳月をかけてここに至ったといえます。 認定医(臨床専門医)制度の目的は、同・認定医制度暫定規則に明記されていますが、「て んかんの適切な診断と治療を行うのに必要な臨床経験を有する医師を養成し、てんかんをもつ人々の医療に寄与すること」であります。したがって、これを医師 の側からみれば努力目標であり、また、到達目標の一つであります。一方、医療を受ける側からみれば、適切な医師を選択する基準の一つになるべきものであります。このような認定医制度の意義については、この制度が発足した後、「波」誌上(第21巻第12号、1997年12月)に大田原俊輔前委員長により記されていますので、参照していただきたいと思います。

さて、日本てんかん学会が認定医(臨床専門医)制度の準備を始めるに至った契機の一つに は、日本てんかん協会からの要請がありました。すなわち、前に述べた「選択基準」の件です。そこで、今回の認定医(臨床専門医)の認定により、所期の目標 は達成できたのか、という問いが登場すると思います。当然のことですが、その答えは、「一部は達成できたが、なお不十分である」ということであります。その理由を述べて、日本てんかん学会認定医(臨床専門医)制度に対する適正な認識をもっていただけるよう期待します。
この制度では、申請書類の審査により認定が行われました。認定条件は「多くのてんかん患者を実際に診療してきた実績と、それに必要な臨床的能力を十分備えていること」ですが、その条件を満たすために、以下の項が明記されています。

  1. 現在まで5年以上引き続き本学会の正会員であること
  2. 現在、てんかん診療に従事していること
  3. 種々の病型を含む50例の具体的なリストを提出すること(脳神経外科では手術例10例を含む25例とする)
  4. てんかんに関する論文があること(原則として臨床論文。最近10年間のもの5編、うち3編は筆頭著者としての臨床論文であること)

これらの事項は、てんかんの専門的診療に従事し、かつ研究指向的でなければ達成しにくい、かなり厳しい基準とみなされています。

今回、第1回の認定により、このような認定医が全国都道府県にほぼ網羅されたことは、所期の目標の一部が達成されたといえるかと思います。しかし、なお不十分な点もいくつか挙げられます。

まず、てんかんの専門的診療に経験豊かな医師のすべてが認定されているわけではないこと です。極端な例かも知れませんが、元てんかん学会会長を務められたような、わが国のてんかんの医療を代表される方々の多くは今回の認定には含まれていません。認定医制度の主な目的が、今後のてんかん医療を担う医師を養成することにあるためです。

次に、第1回の申請のための期間が比較的短く、準備しにくかった医師も多かったことが指摘されています。この制度は今後も継続されるものでありますから、これから数年かけて相応しい医師が認定されるよう努めたいと思います。

また、てんかんは年齢、病状、治療などに多様性をしめす疾患であり、実際の診療はそれぞ れの領域の専門家が担当しているわけですが、この制度の認定医には専門分科(たとえば、てんかんの外科治療を専門にする医師とか、小児てんかんを専門にす る医師とか)は示されていないことも知っていただく必要があります。

さらに、認定医の申請をした医師には経済的その他の負担をかなり求めていますが、現在の医療制度の下では、具体的な特典はありません。将来のてんかんの医療のため、という了解事項が支えになっているわけです。

この認定医制度では、てんかんの専門的診療に従事し、しかも一定の研究成果を得た医師を 学会として認定するという立場をとっています。将来は同じような条件を備えた医師に対して、試験を行う方式になることが予定されています。今は、第1回の 認定が行われたばかりであり、これから問題点も明らかになると思いますが、これを真に良い制度に育てることが課せられているわけであります。

(日本てんかん協会機関誌「波」第24巻2号より許可を得て転載)

 

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