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てんかんの治療

  1. 抗てんかん薬
てんかん治療の中心は内科的治療、特に抗てんかん薬治療です。抗てんかん薬は、脳の異常興奮を抑制する薬です。実際には神経細胞自体の興奮を直接抑えたり、興奮が周囲に拡がらないように押さえたりする働きがありますが、過量になると正常な神経細胞の働きを抑制します(眠気やだるさにつながる)。現在の抗てんかん薬は、てんかんそのものを直接治すというより、発作を抑制することで、自然に治りやすい環境にするといった方が適切です。現在日本においては10 種類以上の抗けいれん薬が市販されています。その中でどの薬を選択すべきかは、てんかんのように長期間服薬をしなければならない患者さんにとっては重要な 問題です。現在の選択方法は、てんかん発作型を基に経験的、科学的に最も有効かつ副作用の少ない抗てんかん薬から開始します(第一選択薬として部分発作は カルバマゼピンから、全般発作はバルプロ酸が推奨されています)。服薬量は、体重別に推奨投与量が決まっていますが、抗てんかん薬の有効血中濃度がわかっ ていますので、その濃度の範囲内におさまるようにその投与量を調整していきます。抗てんかん薬の種類によって分解されて体内から排出される時間が異なりま すので、排出時間が早い薬では一日2〜3回に分けて服薬することが推奨されています。排出時間が遅いものや腸溶剤など腸内でゆっくり吸収されるようにした ものは一日一回の服薬で有効血中濃度を維持できます。

  2. 抗てんかん薬の副作用

各抗てんかん薬特有の副作用が知られていますので主治医の先生によく聞いておきましょう。

    ①服薬初期に注意する副作用
通常、各自の年齢、体重などにより服薬量を調整していきますが、その過程で眠気やふらつきが出現することがあります。軽度の場合には慣れてきて消失する場 合もありますが、量を減らす必要がある場合もあります。体質による副作用としては薬疹があります。服薬後数週間して体中に発疹がでることがあります。はし かや風疹などと間違われることもありますので、そのような場合には主治医に診察してもらうようにしましょう。

    ②長期間服薬時に注意する副作用
抗てんかん薬は肝臓で分解され、腎臓で排出されますので、頻度は少ないですが肝機能障害や腎機能障害、また貧血や白血球減少などに注意する必要がありま す。発育盛りの小児では6ヶ月に一度程度、血液、尿検査でチェックしましょう。また抗てんかん薬によっては歯ぐきが腫れたり、多毛になったりするので、よ く主治医と相談して使用するようにしましょう。

  3. 抗てんかん薬をいつから開始するか

小児では、実際、けいれん発作をおこす頻度が高く、それが必ずしも2回以上繰り返すとは限りません。一生に一度しか発作を起こさない人の方が、てんかん発 作より多いとまでいわれています。初回発作の場合、様々な要因で発作を繰り返す確率も変わることが知られていますので(脳にすでに様々な障害が存在する場 合や脳波にてんかん波が存在する場合には繰り返す確率が高くなる)、検査の結果をふまえた上で主治医の先生と相談してから開始時期を決めましょう。

  4. 服薬期間

服薬を開始した場合に、抗けいれん薬をいつまで服薬するかの基準に関してはまだ明確なものはありませんが、最終発作後2〜4年、脳波異常が2年以上消失してからが望ましいとされています。また発作の再発に関しては薬剤中止後3年以内が多いということより定期的に脳波検査はおこない経過観察する必要があります。抗てんかん薬の場合、発作がないからといってすぐにはやめられません。いきなりやめると大きな発作が突然再発する場合があるからです。少しずつ減量して中止するので、主治医の指示に従ってやめるようにしましょう。

  5. てんかんの特殊治療

小児で発作が難治性の場合には様々な特殊治療が考案されています。例えば点頭てんかん発作(West症候群)に対しては、合成ACTH治療や副腎皮質ホル モンが積極的に使用されます。またLennox-Gastaut症候群などにはケトン食という特殊な食事療法を試みる場合があります。いずれも専門的な知 識が必要です。
最近では、てんかん外科治療法が難治性てんかんの治療として広く行われるようになってきました。最もよい適応が思春期、成人期の側頭葉てんかん発作です(80〜90%の発作寛解率)。その他にも頭部MRIにててんかんの病巣が切除可能な部位にあると判断された症候性てんかんの場合にも手術が積極的に行わ れるようになってきています。また全般発作でも転倒して事故につながる危険な発作を繰り返す場合には脳梁離断術という手術が行われています。
 

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