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Home てんかんと妊娠 抗てんかん薬の安全性について
抗てんかん薬の安全性について

  1. 妊娠中の影響
 てんかんのない妊婦さんが出産した場合でも、ちょっとした先天異常(奇形)は 4.8 % 程度おこりうるといわれています。これは確率の問題なので、どの人にも同じ割合でおこりますし、日常生活に問題のない小さい奇形、ヘルニア等の手術可能なものを含めたすべての奇形を含みます。
    それに対し、妊娠初期に抗てんかん薬を内服して出産したときの奇形率は2倍程度多くなるといわれています。
    これには 不適切な抗てんかん薬の使用(必要以上に薬の量や種類が多いなど)も含まれていると考えられます。
    きちんと抗てんかん薬の調整を行っておけば奇形率は必ずしも高くはないため、妊娠前にあらかじめ主治医の先生に現在の発作状況を伝え、投与量を調整してもらいましょう。
    また、抗てんかん薬のなかには血液中の葉酸濃度を低下させるものがあります。葉酸低下も赤ちゃんの奇形を引き起こすことから、必要であれば葉酸を内服することになります。妊娠前から定期的に通院し抗てんかん薬と葉酸の血中濃度を測ってもらいましょう。
    妊娠中はホルモンが変化し抗てんかん薬の血中濃度が下がる場合もありますが、発作がなければ薬の 量を増やす必要はありません。

  2. 出産後の影響
 抗てんかん薬を適切に使用した場合、赤ちゃんへの薬の影響はそれほど大きな問題になりません。ただ、赤ちゃんは生まれるまでの約10ヶ月間ずっと抗てん かん薬の影響をうけているため、出産後数日して薬の離脱症状がみられることがあります。眠りがちだったり、浅い呼吸、体温が下がる、黄疸が強くなるなどの 症状がみられる場合には、産婦人科や小児科の先生にみてもらいましょう。また、産科の先生には出産前から飲んでいる薬の種類と量をきちんと伝えておくべき でしょう。

  3. 母乳への影響
 母乳は、赤ちゃんにとって大変重要な役割を果たします。母乳には赤ちゃんの体を様々な菌から守る物質がたくさん含まれており、また母乳を通してお母さんと赤ちゃんに強い絆が生まれるからです。抗てんかん薬を内服していても授乳は可能です。お母さんの血中濃度が適正であれば、通常の哺乳量で血中濃度がどんどん上がっていくことはありません。ただし、ベンゾジアゼピン系やバルビツール系は赤ちゃんの体内に残っている時間が長いことから、眠りがちになったり、哺乳力が低下したりすることがあります。また、ゾニサミドやエトサクシマイドは大きな副作用はないといわれていますが、母乳に移行する割合が他の抗てんか ん薬より高いことが知られています。ですから、主治医の先生とよく相談して抗てんかん薬を必要量に調整してもらい、赤ちゃんにはできるだけ母乳を飲ませてあげましょう。
 

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